慣れない“家ごもり”やテレワークで、肩こりや腰痛に悩む人も増えている。市販の薬で急な「グキっ」にそなえておきたいと、湿布を購入する人も多いが、整形外科医の戸田佳孝さんはこう話す。

「日本人は湿布を好みますが、医師としてはより危険性の少ない、ぬり薬をおすすめしたい」

 その理由は、湿布によって、かぶれや日光アレルギーとも呼ばれる光線過敏症などが起きやすいからだという。

「光線過敏症は湿布薬に含まれるケトプロフェンという抗炎症・鎮痛作用のある成分によって引き起こされます。ケトプロフェンは4週間体内に残るので、湿布を?がしてしばらくたってから皮膚が黒ずむことがありますが、湿布を貼る腰や背中は自分では見られないため、知らない間に皮膚が変色していることもある」(戸田さん)

 それでは、ぬり薬を選ぶとしたらどんな市販薬が最適なのか。

「『ロキソニンSゲル』をおすすめします。主成分のロキソプロェンがよく効くうえ、メンソールが入っていないので湿布臭くなく、女性向きです。肩こりや腰痛は、どんな成分が入っているかで選んでほしい。効き目がよくて体に負担がかからないのはロキソプロェン、インドメタシン、ジクロフェナクなど。反対にサリチル酸メチルを主成分とするものは、頭痛や嘔吐などの副作用が発生する危険性があります」(戸田さん)

 腰痛や肩こりのぬり薬と並べて薬箱に入れておきたいのは、下半身の病気に関するぬり薬だ。消化器外科医の白畑敦さんは『ボラギノールA軟膏』だ。

「テレワークが続けば座りっぱなしで痔になるリスクも上がります。『ボラギノールA軟膏』は処方薬と同じ成分でできているため、軽度であれば痛みや腫れ、出血のどれにも効果を発揮します」(白畑さん)

 女性の場合、デリケートゾーンのケアのために、『フェミニーナ軟膏S』も常備しておきたい。産婦人科医の高橋怜奈さんはいう。

「リドカインという抗炎症成分が配合されていて、下着や生理用ナプキンなどによるかゆみやかぶれ対策に有効です。病院ではより高濃度で強い薬を処方しますが、まだ症状が軽い場合はこの軟膏でも問題ないし、安全性も高い。すぐに産婦人科や婦人科を受診できないときに備えて、とりあえず持っておくといいでしょう」(高橋さん)

※女性セブン2020年9月24日・10月1日号