好きな自治体や応援したい自治体に寄付することで、税金の控除を受けつつ返礼品がもらえる「ふるさと納税」。今年のふるさと納税について、「地域の魅力ある返礼品をお得に入手できる面と、コロナ禍でダメージを負った地方を支援する社会貢献の両面があります」と話すのは、ふるさと納税で最も参加自治体数の多いポータルサイト『ふるさとチョイス』広報の田中絵里香さんだ。

「ふるさと納税には、“寄付型貢献”と“消費型貢献”があります。弊社では、寄付型として“ガバメントクラウドファンディング(GCF)”のサイトで全国の自治体の多様なコロナ対策プロジェクトへの寄付を募っており、後者の消費型では、“ニコニコエール品”というコーナーを設けて、通常よりも増量された返礼品を紹介しています。

 これを頼むことで納品先が減り、在庫を抱えてしまった生産者の手助けができます。お得という魅力だけでなく、そういった視点も忘れないでいただきたいですね」(田中さん)

 ニコニコエール品は、農水省の補助事業「#元気いただきますプロジェクト」に参加する事業者を対象としたプロジェクト。コロナ禍で被害を受けた事業者が調達費用に補助金を活用することで、通常より増量された返礼品の提供が可能になる。また、同コーナーは、そんな魅力的な返礼品を見つけるのに便利だ。

 ふるさと納税の達人として知られる実業家の金森重樹さんはこう語る。

「一般的には『緊急支援品』『増量』『期間限定』などで検索し、市場価格を調べてお得かどうかを見極めるのがいいでしょう。なぜなら割引や増量をしていないのに、緊急支援品と謳っているものがあるからです。また、“モノ消費”ではなく“コト消費”の体験型の返礼品を先払い購入し、地方を支援するタイプも増えています」

 コト消費の中では、「お墓清掃サービス」のような返礼品が今年は注目されている。島根県浜田市の場合は、4万4000円の寄付で市内にあるお墓の清掃、献花サービス(1回分)、清掃前と清掃後の報告写真メール送信に加え、浜田市産のいちじくもついてくる。

 さらに、ふるさと納税の比較サイトの1つの「ふるさと納税ナビ」のように、専門サイトを比較分析し地道に市場価格と比べて高い還元率を算出する例もあるので、参考にしてみよう。

 今年のふるさと納税で注意したいのが、コロナ禍の影響で残業代やボーナスが減り、減収になる人が増えている点。その結果、ふるさと納税をした際に受けられる控除額も変わってくるのだ。

 総務省ふるさと納税ポータルサイト内には「寄附金控除額の計算シミュレーション」というツールがあり、収入や家族構成を入力すれば試算できる。たとえば、年収500万円の会社員(配偶者扶養)の場合、自己負担が2000円で済むふるさと納税の上限額目安は4万9000円だが、425万円になると上限額目安が3万7000円となり、昨年の上限額まで寄付すると差額1万2000円分は税額控除が受けられなくなる。上限に注意しながら楽しもう。

※女性セブン2020年9月24日・10月1日号