本当に出会えるの? あやしくない? 結婚できる? ブームになっている「マッチングアプリ」だが、結婚相手を見つけた人と、痛い経験をした人の違いは何か……。マッチングアプリ体験者のエピソードを紹介。実体験からわかった、大人の“恋活”成功の秘訣とは──。

【リアルケース1】自分が合わせるのでなく、自分に合った人が探せる

 看護師として仕事に邁進し、気づけば48才。同僚も後輩も次々と結婚・出産し、未婚の私がいつも夜勤を担当することに。年齢的にも夜勤がきつく、過労で体調を崩したとき、ひとりでベッドに寝ながら、「私の人生、これでいいのかな」と、無性に寂しくなりました。それで意を決してマッチングアプリ「ティンダー」に登録。正直このときは、熱に浮かされた勢いでしたが……(笑い)。

 最初は、勤務形態が特殊な私とつきあえる人なんていないだろうと、多くの人の都合に合わせ、土日の夕方にアプリをチェックしていました。でも、せっかくマッチングしてデートの計画を立てても、夜勤のせいで日程が合わない。

 そこで発想を転換。私が世間の休みに合わせるのではなくて、私の予定に会う人を探そうと、夜勤明けにアプリを起動することに。すると、介護職、工場勤務、ホテル勤務、警備員など、意外にも同じ時間帯に出会いを求めている人がたくさんいたんです。一気に希望が湧きましたね。

 それからは“早朝こそ私のアフターファイブ”とばかりに、下は26才から上は64才まで、いろいろな人と朝からデートを楽しみました。普段は混んでいるテーマパークも、平日の午前中はガラガラ。夜勤だからこそ楽しめる人生もあるんだと、目からうろこでした。

 そして半年後、運命の人に出会いました。彼は魚河岸の仲買人をしている42才、バツイチのイケメン。彼も夜勤だし、私の仕事を尊重してくれ、「ふたりで穏やかな生活ができればいいから」と、子供を希望していないことも話してくれました。そして交際3か月で結婚することに。決まるときって早いんですね。まさにトントン拍子。結婚2年目のいまも幸せです。

 マッチングアプリなら、普段なら絶対に出会えない仕事や勤務形態の人と出会えることを実感しましたね。遊びならまだしも、結婚したいなら、無理して出会っても長続きしませんから、条件は多少わがままに設定してもいいかもしれませんよ。(50才・看護師)

【リアルケース2】旅先でその場限りの出会いが楽しめる

 シングルマザーの私は、これまで母娘2人で仲よく暮らしてきました。旅行も買い物もいつも一緒。ところが娘が就職し、ひとり暮らしを始めることに。その後しばらくして彼氏ができると、私と出かける機会が減っていきました。すると娘から、

「お母さんも再婚とまではいかなくても、気軽に“茶飲み友達”を探してみたら?」と、マッチングアプリ「ティンダー」をすすめられました。こんなの若い人がやるものだと思っていましたし、元夫や会社の同僚にバレたら恥ずかしいしで、「絶対に無理」と拒否していたら、「“遠征”のときだけの友達探しに使えばいいんじゃない」と……。

 実は私、宝塚歌劇団にハマっていて、年に数回、東京、大阪、兵庫、仙台など、公演場所に“遠征”するのが趣味なんです。娘が言うには、ティンダーなら、いま私がいる場所と相手がいる距離とでマッチングできるので、遠征先でアプリを起動すれば、その場所にいる人とだけ出会え、地元の知り合いにバレることはないとのこと。

 そこでアドバイス通り、まずは遠征先の兵庫県でアプリを起動。位置情報をオンにすると、すぐに12人もの男性から「Like」が! そこで、顔が好みだった1才年上の男性と会うことに。

 実際にやってみてわかったのは、交際とまではいかなくても、女性とご飯を食べたりお酒を飲んだりしたい、という男性が意外にいるということ。特に同世代の男性には、その傾向が強いみたいです。男はみんな狼だと思っていましたが、そうでもないみたい(笑い)。

 一度成功してからは自信もつき、その後は遠征した先々で、男性との食事を楽しむように。ティンダーは登録者数が多いので、どこに行ってもだいたいマッチングできるのがいいですね。それでもやっぱり自衛はしていますよ。フルネームや住所、家族構成を教えないようにしています。

 再婚を考えていない私にとっては、こういう“つきあい方”が気楽でいい。コロナ禍が収束したら、また再開する予定です。(52才・会社員)

【リアルケース3】プロフィールの裏を読み取る目を養おう

 離婚して20年、誰とも交際をせず、気づけばオーバー50。いまさら、私なんかとつきあってくれる男性もいないでしょうとあきらめていたら、同じ年のシングルマザー友達が一回り年下の男性と再婚! 出会いがマッチングアプリ「ペアーズ」だというので、教えてもらいながら登録することに。「年収は要チェックよ」と言われたのですが、“条件のいい人が私なんかを相手にするわけはない”という劣等感が邪魔をして、なかなかどなたとも関係が進みませんでした。

 それでも唯一、年収2000万円の会社経営者(48才)とデートをしてもらえることに。彼の行きつけだというホテルのバーに連れて行ってもらい、いい雰囲気に。すると彼が、「酔ったから送れそうにないよ。泊まっていかない?」と。

 この機会を逃したら二度と好条件の男性と出会えないんじゃないかという気持ちもありましたが、一方で、初対面で泊まりはどうなのかと迷いました。それで念のため、「彼女はいないの?」と聞いたら「いないよ」と……。プロフィールにも「未婚(離婚)」とあったし、それならば冒険してみるかという気になったんです。

 ところが、彼がシャワーを浴びている最中スマホが鳴り、ふと画面を見ると、なんとそこには妻子の写真が!!

「結婚しているの?」

 と聞くと、

「してるよ」

「彼女いないって言ったじゃない!」

「彼女はいないよ。妻はいるけど。だから彼女になってよ」

 ですって……。マッチングアプリのプロフィールは嘘も多いことを実感。そして、年齢などを理由に遠慮していると、甘く見られるんですね。

 これであきらめるのも悔しいと逆に火がつき、いまは年収や容姿より、趣味が合うか、メッセージの文面が好意的かなど、プロフィールの裏を深読みして相手を選ぶことに。いまは3人の男性と連絡を取っています。今度こそ、焦らず安売りせず、大切にしてもらえるようがんばります!(52才・会社員)

【リアルケース4】アプリ上でモテるための“黄金ルール”を駆使!

 実は私、これまで男性と交際したことがないんです。かといって、33年間働いてきた職場に未婚男性はおらず、出会いはナシ。コロナ禍でリモートワークとなり、時間に余裕ができて改めて恋人がほしいと思うようになり、マッチングアプリ「Omiai」に登録。でも、恋愛経験がないのでアピールの仕方がわかりません。そこで、マッチングアプリの指南本を買い、その通り実践することに。

 プロフィール写真は、眼鏡、白髪、すっぴん、黒系の服はNGとあったので、コンタクトレンズにして、白髪頭を明るい茶髪に染め、メイク動画で化粧やヘアアレンジを研究。さらに、女性アナウンサーのファッションを研究して取り入れることに。そうして“作り込んで”撮影した写真をアップし、趣味は「料理」と記入。あと「お酒が好き」アピールも。

 これらすべて、男性受けがいい黄金ルールなのだそう。半信半疑だったのですが、本当にモテました。なんと、一晩で100人以上の男性から「いいね!」がきたんです。

 その中から、年収、顔、趣味、喫煙の有無、結婚に対する真剣度などから選びに選び抜いたのは、大手建築会社に勤務する47才男性。マッチングアプリの出会いだからこそ、疑問点は早めにクリアしなければと思い、最初のデートのときに、これまで結婚しなかった理由や仕事内容、勤務形態、ご両親のことなど、結婚することを前提として、突っ込んだ話を聞きました。

 彼は海外勤務が続き、結婚のタイミングがなかったこと、コロナで一時帰国し、その間に相手を探していたこと、ご両親はお姉さまと暮らしていることなど、いろいろとわかりましたし、私も聞かれたことには正直に答えました。

 それで意気投合し、3回目のデートで一緒にアプリを削除。ですから、マッチングアプリを登録していた期間は1か月にも満たなかったですね。そして今年の2月に入籍しました。コロナ禍が落ち着いたら、彼の赴任地で海外生活になるかもしれません。人生って、何が起こるかわかりませんね。(51才・会社員)

取材・文/前川亜紀 イラスト/ユキミ

※女性セブン2021年4月8日号