いつどこで発生するかわからない大地震。もしも買い物をしている途中に被災してしまったら、どうすればいいのだろうか──。

「街の中でも、特にアーケードのある商店街は、大地震の際、崩落事故が起こる可能性が高いので、危険な場所といえます」と話すのは、災害危機管理アドバイザーの和田隆昌さんだ。

 これまでも、阪神・淡路大震災では、兵庫県・神戸三宮センター街にて、広範囲でアーケードの天井や造作物が崩壊。熊本地震でも震源地から約5km離れた場所にある商店街のアーケードが、一部押し潰されるなどの被害が発生した。

「これは、アーケードの天井や看板などが周囲の建物の耐震性より大幅に低いという構造上の問題があります。全国には老朽化したアーケード街が無数にあり、耐震補強や改修が急務なのですが、それが追いついていないのが現状です」(和田さん・以下同)

 そんなアーケードのある商店街を通行中に被災したら、どうすればいいのか?

「緊急地震速報を受信したり、揺れを感じたら、すぐに商店街の脇道の屋根のない場所に逃げましょう」

 ただし、揺れが強くてそこまで歩いて行けなかったり、すでに頭上のアーケードの落下、崩壊が始まってしまって脇道まで間に合わないと思ったら、無理な移動は禁物だ。

「その場にしゃがみ込んでしまうと、アーケードが落下した場合、巻き込まれる恐れがあります。移動が難しい場合は、近くの店舗の中に逃げ込んでから、しゃがんで頭をガードしましょう」

平時から商店街内の安全な場所を見つけておく

 とはいえ、古くからある商店街は木造家屋で、耐震性が低いケースが多い。さらに商品を積み上げているような店舗や、家具や家電など重量のある商品が並ぶ店は、そこに逃げ込むとかえって危険を伴う可能性もあるので、避けた方がよい。

「非常事態のときに、一瞬で安全な店かどうかを判断するのは難しいので、普段からよく行く店や商店街の周囲を観察して、万が一のときに逃げ込める頑丈な建物やスペースを見つけておきましょう」

 ちなみに、アーケードのない商店街にいるときに被災した場合は、店に入る必要はない。看板などの落下物に注意しながら、かばんなどで頭を保護しつつ、転倒しないようにその場にしゃがむ。さらに移動可能なら、落下物のないより広い場所へと移ろう。

取材・文/鳥居優美 イラスト/大窪史乃

※女性セブン2021年7月29日・8月5日号