夏を快適に過ごすためには入浴が欠かせないが、ここには誤解が多い。特に「暑いから冷たいシャワーだけでさっぱり済ませたい」と考える人は多いだろう。

 実際、ネットリサーチ会社・マイボイスコムが昨年8月に行なった「夏の入浴スタイルに関するアンケート調査」(回答者1万734人)では、〈夏はシャワーだけ、冬場は浴槽につかる〉が23.5%に上る。季節に関係なくシャワーだけの人と合わせると4割の人が湯船に入らない。しかし夏のシャワー、特に冷水を使うのは、高齢者に向いていない。『長生きするのはどっち?』(あさ出版刊)の著者で、秋津医院院長の秋津壽男医師が語る。

「外の気温との極端な温度差によって血圧が上昇する。そのため心筋梗塞や脳卒中のリスクが高まります。同様の理由で水風呂も避けるべきです」

 きちんと湯船に浸かることが重要だという指摘だが、よく健康雑誌などで推奨される「40℃弱のぬるい湯船で長風呂」というのも正しい健康法とは言い難い。

『いまさら聞けない健康の常識・非常識』(主婦の友社刊)の著者で、池谷医院院長の池谷敏郎医師がいう。

「いくらぬるめのお湯でも、長時間の入浴では知らぬ間に大量の水分が汗として排出されるので、その後の脱水につながりやすい。だから、夏はダラダラと長く入れるようなぬるい湯よりは、41℃の少し熱く感じるぐらいのお湯にサッと浸かったほうがいい」

※週刊ポスト2017年8月11日号