人間の死を招く導く原因のほとんどが“血管年齢”に関わっているという説もあるのだという。日本人の4分の1が心筋梗塞や脳梗塞などの血管系の疾患で亡くなり、加えて、血管の老化が進めば、それだけがんや認知症のリスクも高まるといわれているからだ。

 だが、血管年齢は努力次第で若返ることも立証されている。そこで実際に血管年齢が若い人たちの行動のエッセンスからを学んでみよう。血管年齢若返り5か条を紹介していく。

◆油はオメガ3系

 よい素材はよい調理法で口にしたいもの。調味料の選び方にもコツがある。米ハーバード大学医学部客員教授で医師の根来秀行さんはこう語る。

「塩分はもちろん、サラダオイルなど一般の油は血管を老化させます。血管を若返らせたいなら味付けは塩ではなく、オリーブオイルやDHA(アマニ油・えごま油)に代表されるオメガ3系の油、香辛料などを活用しましょう。塩分が少なくてもおいしく食べられます」

◆間食はチョコレートとルイボスティー

 おやつも、どうせ食べるなら血管にいいものを選びたい。

「チョコレートの材料であるカカオに含まれるポリフェノールも、血管を健康に保つ力を持っている。カカオ含有量が多く、糖分が少ないものを選んでください」(根来さん)

 それに合わせる飲み物はルイボスティーがいいようだ。

「ルイボスは南アフリカなど紫外線の強い地域で栽培されており、抗酸化成分が豊富に含まれている。お茶にして飲むと毛細血管が強化され、血流がよくなることが医学的に証明されています」(根来さん)

◆水中ウォーキングをする

 海女の血管年齢が低い理由は、生活習慣はもちろんのこと、水中にもあった。約20年にわたって、血管年齢を研究している産業技術総合研究所(茨城・つくば)の人間情報研究部門主任研究員・菅原順さんはこう語る。

「水に潜って体に水圧がかかると、心臓に血液が戻りやすくなる効果があり、これを専門用語で“ビーナスリターン”といいます。心臓には、多くの血液が戻ってくるほど、それに応じてたくさんの血液を送り出す特性があるため、その分、血流もスムーズになっていると考えられます。だから水圧を感じられる水中ウォーキングは、血管年齢を下げる運動として効果を期待できるのではないでしょうか」

◆筋トレと有酸素運動の合わせ技

 陸の上での運動で効果的なのは筋トレに有酸素運動を足すことだ。

「とはいっても、激しい運動を行う必要はありません。スクワットや腹筋など自宅でできる簡単なトレーニングを数分した後、2〜3時間以内に1駅分を歩くくらいの感覚でかまいません」(根来さん)

◆2分ストレッチ

 自治医科大学名誉教授で新小山市民病院院長の島田和幸さんは、血管を強くするストレッチの効能を説く。

「私が提唱しているのが『2分で行える下半身ストレッチ』です。太ももの前部、腰と太ももの後部、ふくらはぎを伸ばすという3種のストレッチを各20秒、片足ずつ行うだけという簡単なもので、両足合わせても2分です」

 これなら今すぐにでも始められそうだ。

「運動の前や後などが効果的です。朝の起床時や座り仕事の合間といった空き時間に行うといいですね」(島田さん)

 人間の筋肉の7割は下半身にあるといわれる。それらを刺激し血管の内皮細胞の活性化を促すことで、効率よく血管を鍛えられるというわけだ。

 血管から若返るためにも、実践あるのみ。

※女性セブン2019年2月28日号