テニスの現役を退いてから「応援すること」を生きがいにしてきた松岡修造が、東京2020や未来に向けてがんばる人たちを応援する「できる宣言」。

同コーナーで、福島県・浪江町の花農家が紹介された。

◆“花には人と人をつなぐ力がある”

東京オリンピックで続々と誕生した各国のメダリストたち。表彰式では副賞のビクトリーブーケが渡された。

その様子を万感の思いで見守っていたのが、福島県・浪江町の花農家・川村博さんだ。

「なんか信じられない。報われた感じがする」(川村さん)

実はブーケに使われていたトルコギキョウは、福島の花農家たちが生産したもの。番組が取材に訪れた日、川村さんの花畑もトルコギキョウの収穫期を迎え大忙しだった。

しかしその光景は、以前は当たり前のものではなかった。

福島第一原発から北に4キロの場所にある浪江町は、10年前の原発事故で避難指示が出された。震災から2年後、福島市に避難していた川村さんが戻ってみると、家はすっかり荒れ果てていたという。

このままでは、故郷が人のいない町になってしまう…。

そこで川村さんがはじめたのが、野菜や花を育てること。それが復興につながると確信したのは、2014年の春だった。

「荒れ果てた道路沿いの、わずか1ヘクタールだけは花畑があるんですよ。(花畑を見た人は)『ここを通ると心が洗われるようだ』ってわざわざ車をとめて言いにくるんです」(川村さん)

“花には人と人をつなぐ力がある”――。そう信じて花を育ててきた川村さん。福島県のトルコギキョウがビクトリーブーケに選ばれて感じたこととは。

「7軒の花農家が誕生して、また来年移住する予定の人が3組。『ここまで来たんだよ』って伝えたい」(川村さん)

被災地を勇気づけた福島のトルコギキョウは、8月24日(火)からはじまった東京パラリンピックでも世界中のメダリストに届けられている。