PRESIDENT 2016年9月12日号 掲載

▼外資系高給取りが、突然の転落。生きるためにエアコンなしの生活も……
2008年のリーマンショックは、結婚直後で幸せ絶頂の花輪夫婦から職を奪い、どん底に突き落とした。しかし、2人は短期間で家計再生に成功。その勝因とは何だったのか? 話を聞くと、元・外資系高給取りのプライドをかなぐり捨てた、超・節約の日々がそこにはあった――。

■励まし合いながらとことん話し合う

節約や家計管理の指南書を出版し、メディアやセミナーで引っ張りだこの人気FP・花輪陽子さん。プレジデント誌マネー特集にも何度となく登場するお金のスペシャリストだ。

そんな花輪さんだが、意外にもかつてはお金の面で“どん底”だった時期があった。2009年、30歳のときのことだという。

当時、花輪さんは外資系の某有名投資銀行に勤務していた。外資系金融機関というと高給なイメージだが、実際に給料は平均的な日本企業よりかなり高かったという。

「それなのに、その頃の私は貯金がないどころか、借金さえありました。最大200万円くらいまで膨れ上がっていたと思います」

借金の要因はクレジットカードによる無計画な買い物。買っていたのは洋服やバッグなどだ。当時を振り返り、花輪さんは「仕事のストレスをショッピングで発散する、ダメOLでしたね」と嘆く。

ただし、借金と花輪さんのどん底時代は関係ない。借金が最大値になったのとほぼ同時期、花輪さんは夫・俊行さんと婚約しており、むしろ幸せの絶頂だったのだ。

「夫に借金のことを話していなかったので『バレたら婚約破棄かも』という恐怖もありましたが……。結局、その恐怖が原動力になって節約に身が入り、結婚までに完済できました」

借金を完済したとはいえ、花輪さんの結婚時の貯金はほぼゼロ。一方の俊行さんは浪費家ではなかったが、大学院修了のため同い年の花輪さんより社会人歴が短く、貯金はそれほど多くなかった。

「そんな夫のささやかな貯金も、結婚式やモルディブへの新婚旅行などで使い果たし、2人とも資産と呼べるものは皆無の状態から、新生活が始まりました」