PRESIDENT Online 掲載

年収目標を持たず、週2日しか働かない。大原扁理さんは25歳から31歳までの6年間、東京でそんな「隠居」生活を送ってきた。年収は100万円以下。だがそれ以前は、毎日忙しく働いていたという。目標もなく働き続ける中で体調を崩し、生き延びるために“断捨離”を実行。その結果分かった、「隠居」に向く人・向かない人の違いとは?

25歳〜31歳まで6年間、東京の片隅で隠居生活をしていました。2016年の秋からは、拠点を台湾に移し、引き続きのんびり暮らしています。

もともとは23歳のときに、特に目的もなく上京してきたのですが、生活費が高すぎて毎日休みなくアルバイトをしていました。当時は杉並区のシェアハウスに住んでおり、家賃が7万円。水道光熱費、食費、税金、この時はまだ持っていた携帯代を払うと、稼いだお金はほとんど消えていきました。

毎日休みがなく、金銭的にもギリギリで内心かなりつらかったのですが、周囲に話すと「そんなのフツーだよ」と返ってきます。私は人生に目標がなかったので、なんのためにそんなに頑張って働かなければいけないのか、早々に自分を見失っていました。

そんな生活を1年半ほど続けていたら、ストレスでじんましんが。「どれくらい働けば、世間ではなく自分が納得するのか」を探すきっかけになった出来事でした。

■働かないために必要ないものを捨てる

収入をアップして生きづらさから脱出するという発想が思いつかず、まずは支出をできるだけ減らそうと考えました。最低限いくらお金があれば生きていけるのかを確かめるべく、必要ないものをひとつずつ切り捨てて行きます。

激安アパートに引っ越し、携帯を解約し、親しい友達以外からのお誘いはすべてスルー。買い物は欲しいものでなく、必要なものだけ。3食自炊を心がけて、本は図書館、映画は無料の動画サイトを活用。ちょっとしたプレゼントなども、スコーンとジャムなどを自分で作るようになりました。

こうして、がんばって切り詰めれば6万円で生きていけるようになったのですが、たまには外食をするような余裕もほしいので、7万円くらいあるとちょうどよい。そうとわかったら、忙しすぎるアルバイトを辞めることができました。その後も少しずつ調整して、最終的に行きついた理想的な生活が、「週に2日介護の仕事をして、5日は何もしない」というものでした。