プレジデント ウーマン 2017年3月号 掲載

配偶者控除廃止の議論が盛り上がりましたが、廃止ではなく、控除条件が103万円から150万円に引き上げられることに。働く女性たち4人が、配偶者控除はどうなるべきか話し合います。

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鈴木美生子さん●FCAジャパン勤務。37歳。小1の子どもを育てながらフルタイムで働く。配偶者控除は受けたことがない。
橋本幸子さん●通信会社勤務。44歳。10年前に出産し、2年間の育児休業を取得した際、配偶者控除を受けた経験あり。
二十軒悠里さん●IT系企業勤務。35歳。結婚しているが子どもはいないので仕事にまい進。配偶者控除は受けたことがない。
小熊恵子さん●料理講師、野菜ソムリエプロ、ラジオ体操指導士として活躍。56歳。5児の母。103万円の壁を越えたことがない。
※働きながら学ぶ女性のためのビジネススクール、日本女子経営大学院の修了生4人にお集まりいただきました。

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■控除廃止の見送りはスッキリしない!

【橋本】「政府が配偶者控除の廃止を検討」というニュースを聞いたときには、構造的な税制改革が行われるという期待があったんです。それが、だんだんトーンダウンし、結局「控除限度額を150万円まで引き上げる」となってしまったのは、お茶を濁された感じで、すごく残念ですね。

【二十軒】私も、何かごまかされた感じがしています。「女性が輝く社会」「一億総活躍」という目標からきている改革のはずなのに、この結果はすっきりしない。専業主婦の人たちの反発とかあったんでしょうか。

【小熊】私は結婚して30年以上、ずっと配偶者控除を受けてきました。今回、主婦層の反発があったかはわかりませんけど、限度額を150万円に引き上げても、主婦層の労働意欲が喚起されることは考えにくいのではないでしょうか。周りの主婦仲間に話を聞いても、保育所・学童など、子どもを預ける施設には入れないのに、もっと働けと言われても……という反応です。

【二十軒】そう、女性が働きやすい環境にするには、まず子どもを預けられる場所を増やすことですよね。控除よりも、子育てサポートに力を入れたほうがいいんじゃないかなと思う。「配偶者控除の代わりに夫婦控除を設ける」という案もありましたが、夫婦だけで子どもがいない場合には、意味がないのでは?

【鈴木】私は夫婦控除というのはアリだと思います。少子化対策には、結婚離れを何とかしないと。そのためには、結婚したほうが“お得”というメリットを示すべき。子どもはその後についてくるものだと思います。

【橋本】なるほど(笑)。または、子どものいる家庭を優遇するために、例えば子ども1人ごとに100万円分の控除をするとか。子ども2人なら200万円控除。

【一同】それはすごい!(笑)