PRESIDENT 2018年12月31日号 掲載

■ビジネスに即役立つ心理学のスキル

インターネットの普及に伴って、フェース・ツー・フェースではなく、メールやSNSでコミュニケーションを取る人が、若い世代を中心に増えている。

「しかし、現代人のコミュニケーション能力が低下し、対人関係のトラブルが増えているのは、ネットの影響が大きいのかもしれません」と、産業カウンセラーの藤川とも子さんは指摘する。文字主体のメールやSNSは、相手の真意をつかめずに誤解が生じたり、意思疎通がうまくいかなかったりするからだ。

そうした世相を反映してなのだろう、いまNLP(神経言語プログラミング)が注目されている。

NLPは1970年代に米国で考案され、ベトナム戦争の帰還兵の治療にも役立てられた心理療法の一種である。人間の言語能力だけでなく、五感や思考回路も活用して、コミュニケーションの円滑化や人間関係の構築、学習の効率化といった課題を解決していく。たとえば、目の動きで相手の心理を探る「アイアクセシング・キュー」、深層心理に働きかけて相手の行動を促す「ミルトンモデル」などの手法がある。

藤川さんはもともと教師で、カウンセリングの研究をしているとき、NLPに出合った。創始者であるジョン・グリンダー、リチャード・バンドラーの両氏に米国で教えを受けた、日本では数少ない“直弟子”の1人で、「ビジネスシーンでも有効で、頭のなかで時間管理がしやすくなる『タイムライン』は、多忙なビジネスパーソンにお勧めのスキルです」と話す。