PRESIDENT Online 掲載

家族5人の林家は、夫婦共働きで毎月45万円の収入がある。だが一戸建てを購入してからは出費がかさみ、毎月のやりくりはギリギリ。しかも夫は「家計は妻に任せている」といい、妻は「どうにかなる」と無頓着。家計相談を受けたファイナンシャルプランナーの改善策とは――。

■家計に無関心な妻、家計に細かい夫、どちらが悪いのか

「もっとお金を貯めたいのに、妻が協力してくれなくて……」

都内在住の会社員の林次郎さん(43・仮名)は、そう言ってため息をつきます。林家は、夫、妻、中学2年生の長男、小学4年生の長女、次郎さんの母(75)の5人。住まいは数年前に購入した一戸建てです。

手取り月収は夫婦合計で毎月45万円ほど。月々の住宅ローン支払いや子供の塾代などがかさみ、毎月の黒字は4000円だけ。一戸建てを購入した際の予備費230万円が銀行にありますが、貯金がほとんど増えない状況が続いています。

家計は、パートをしている妻の陽子さん(41・仮名)が管理しています。仕事や家事の合間に家計簿をつけていますが、支出の見直しに生かされることはなく、いつもつけるだけ。次郎さんが「食費(家族5人で月7.9万円)が高いなぁ」「日用品(月1.8万円)にこんなにお金がかかるのか」などと文句を言っても、陽子さんは「月の家計収支では赤字になっていないからよし」とまともに対応しません。そのため、なかなか貯金体質に改善できないと次郎さんは強調するのです。

陽子さんが家計を省みないのは、理由がありました。「仕事と家事で疲れている」「お義母さんのお世話で気を使うので、悪いけど、そこまでやっていられない」。シビアにお金と向き合うような、気持ちのゆとりがないようです。

■夫婦間で家計への危機感が違うとお金が貯まらない

次郎さんのお金に関する不安はたくさんあります。まず、住宅購入時に頭金や家具の購入で貯蓄が大幅に減ってしまったこと。月約12万円の住宅ローンの支払いがあと30年以上続くこと。ほかにも、このような出費の予定があると言います。

・長男の高校受験が1年後に迫り、塾代がかさんでいる上に(子供2人の教育費や習い事に月4.8万円)、私立高校に通う可能性があること
・さらにその先の大学入学へのお金の準備も十分ではないこと
・次郎さんの母親が体調を崩しがちで医療・介護費が今後増える可能性があること

そんな次郎さんの不安をよそに、陽子さんは貯金できない状態にほとんど危機感がなく、家計の収支に関してもほぼ無関心。陽子さん本人としては、洋服をたくさん買うとか、趣味につぎ込むとかいった浪費癖はないので、「これまでもどうにかなったんだから、これからもどうにかなる」と楽観的に考えているようなのです。

とはいえ、まとまったお金は急には作れません。だから、次郎さんは焦っているのです。