PRESIDENT 2018年12月31日号 掲載

少しの工夫で医療費を節約する方法がある。3人の識者に、7つのテーマにわけて具体的な手順を聞いた。第5回は「ジェネリック」について――。

※本稿は、「プレジデント」(2018年12月31日号)の掲載記事を再編集したものです。

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※脂質異常症で安いタイプのジェネリックを一年間使用した場合(3割負担)

■不安があるなら「お試し調剤」を

「ジェネリック」医薬品は、いまや知らない人はいないほど広く浸透している。新薬と同じ有効成分を含む後発の医薬品で、厚生労働省の認可を得て製造・販売されているものだ。

「2017年9月時点、薬局で調剤される薬剤の約65.8%は後発品になっています。さらなる医療費削減のため、国は2020年9月までには80%までシェアを引き上げることを目標にしています」(医療分野に詳しいフリーライターの早川幸子氏)

厚生労働省の資料によると、アメリカでは91.7%、ドイツでは86.3%、イギリスでは76.6%(2016年)と、先進国のジェネリックのシェアは高い。日本はまだ59%。これからますますジェネリックの需要が上がっていくと思われるが、医療の現場に携わる長尾氏はこの認識に警鐘を鳴らす。

「アメリカではジェネリック局というものがあって、厳しい審査がなされています。対して日本のジェネリックの中には、一流もあれば三流もあるのが現状です。ある1つのAという先発薬に対し、10種類、20種類のジェネリックが出ていて、製造しているのは、私も聞いたことがない会社ばかりといったこともあります。なかには、ほとんど効き目がない薬だってあるかもしれない」(長尾氏)

ただ、長尾氏はジェネリックに対し否定的な見方をしているだけではない。

「たとえばヘルペスの薬。先発薬はものすごく高いのですが、ジェネリックだと半額ですむうえに効果はほとんど変わらないんです。国がジェネリックの質と信頼性を高めることにもっと力を入れたら、こういった安かろう、よかろうの後発品がたくさん出てくるでしょう」(長尾氏)

とはいえ長尾氏は、現段階では「1円、2円くらいしか価格が違わないなら、先発薬を選んだほうがいい」と語る。

一方、早川氏は「もしジェネリックに抵抗があるなら『お試し調剤』を試してみては」と提案する。