■知らぬ間に恩恵を受けていた
ある日のこと。私はカカオバター入りのリップクリームを塗った直後にココアを飲んでいて、はっとしました。それは私が日本で、赤道近くで収穫されたカカオ豆の恩恵を、二つのスタイルで同時に受け取っていることに気づいたからです。
カカオの一部は、カップの中の温かいココアに、そしてカカオバターはおしゃれなリップクリームとなって、東京に住む私のもとに……。カカオは私の日常に寄り添い、美容と健康をサポートしてくれていました。
2023年に美容業界の方を取材したとき、興味深い話を伺いました。カカオには保湿効果の高い成分が含まれているため、近年、美容業界でとても注目されているそうです。商品開発が進めば、カカオが美容と新たな関係を築くことでしょう。今後の展開がとても楽しみです。
先にお話しした女性たちは、上手にチョコレートを生活に取り入れていました。ポリフェノールの抗酸化作用はすぐに発揮されるものの、長時間の効果は期待できません。そういった正確な知識を持ったうえで、こまめに時間差で味わっていたのもさすがです。
あまりストイックになりすぎるのも大変ですが、美味しく食べて、美容と健康を維持しようとする意識の高さ、何より常に正しい情報を得ようと心がける姿は、見習うべきだと感じました。そんなポジティブな姿勢も、美しさや健康を保つ秘訣なのかもしれません。
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市川 歩美(いちかわ・あゆみ)
チョコレートジャーナリスト
大学卒業後、民間放送局に入社し、長年ラジオディレクターとして多数の番組企画・制作を行う。5歳頃から筋金入りのチョコレート好き。90年代にフランス・パリのチョコレートの美味しさに衝撃を受け、本格的なチョコレート愛好家となる。放送局の仕事を離れた後、メディアや企業のオファーをきっかけにチョコレート関連のコーディネーター、ジャーナリストとしての活動をスタート。現在は、日本唯一のプロのチョコレートを主なテーマに掲げるジャーナリスト・コーディネーターとして各種メディアに情報を発信。チョコレートのトレンドと情報の源流を作っている。著書に『チョコレートと日本人』(早川書房)など。
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(チョコレートジャーナリスト 市川 歩美)


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