■別売りのバッテリーで場所を選ばず使える

The GreenFanは、別売りの「Battery & Dock」を使用することで、コードレス扇風機としても活用できる。最大約20時間の連続使用が可能で、充電は付属のドックに本体を置くだけ。アダプターの抜き差しも不要で手間がかからない。電源コードが不要になることで、キッチンや脱衣所、寝室など、電源の位置を気にせず自由に設置でき、移動もスムーズ。家中どこでも快適な風を届けられるのはうれしい。また、バッテリー機能があらかじめ内蔵されているわけではなく、必要に応じて後から追加できる仕様であるため、ムダがなくスマートな構成といえる。

ただし、こちらが公式サイトで1万3200円。Battery & Dockだけでニトリの扇風機を3台も買える計算となる。そう考えると、やはり庶民の感覚では高いと感じてしまう。

■納得のバルミューダ、価格以上の価値はあるニトリ

The GreenFanは価格こそ高めだが、静音性や風の質、デザイン、省エネ性に優れており、「快適さ」や「長く使う価値」を重視する人には魅力的な選択肢となる。一方、ニトリの扇風機は手ごろな価格と実用性を兼ね備えたコストパフォーマンスの高い製品で、短期間の使用やシンプルに涼を取りたい場面にはしっかり応えてくれる。

両者にはそれぞれ異なる魅力があり、使う場面や求める快適さによって向き・不向きが分かれる。The GreenFanは、やさしい風や静かな動作、省エネ性、そしてインテリアになじむデザインを求める人に向いている。対してニトリの扇風機は、価格を抑えつつも十分な風量があり、「とにかく涼しくなりたい」というニーズにぴったりだ。

実際に2台を並べて使ってみた印象としては、昨今の原材料費や製造コストが上がる中、3000円台でここまでしっかりとした製品を出しているニトリは素直に評価したい。もちろん、The GreenFanの高い機能性には及ばないが、約10分の1の価格で購入できることを考えれば、「強めの風でしっかり涼みたい」という人には十分お買い得といえる。最終的には「どんなシーンで、どんなふうに使いたいか」によって選ぶのがポイントになるだろう。

----------
石井 和美(いしい・かずみ)
家電プロレビュアー
1972年生まれ。出版社の編集者を経てフリーランスに。日用品や家電のレビューを行うライターとして活動を始め、家電レビュー歴は15年以上。一戸建ての「家電ラボ」を開設し大型白物家電をはじめ生活家電の性能や使いやすさをテストしている。
----------

(家電プロレビュアー 石井 和美)