新型コロナ禍も感染者が減少してきた。一筋の光が見えてきたが、プロレス界が通常に戻るには、まだまだ時間がかかりそうだ。

予想以上に長引く自粛期間。選手はどうしているのだろうか。

頭の中だけで気分転換は難しい。人間の緊張状態はそう長くは持続できない。ましてや、普段体を使うレスラーは、おとなしく家にいることに、さぞやストレスも蓄積されていることだろう。

イメージ通りに過ごしている人、意外な過ごし方をしている人、人生いろいろレスラーもいろいろだ。

DDTのHARASHIMAは「まずは感染しないこと、感染させないこと。早く当たり前のことが当たり前に出来る世の中に戻ってほしいです。あとは、この時間をいかに楽しめるかですね。乗り越えますよ! 何でかって? それは家でも鍛えているからだー!」と明るい。

そして「妖精さん」の異名通り、たまの外出の際には、いつものように季節の花や空などの自然を愛でている。「こんな社会情勢でも花は咲くんです。終息したら、僕もプロレスの花を咲かせます!」とさわやかさ全開だ。

「イクメン」で知られる宮本裕向は「バイクいじり、コスチューム作り、DIYなどで逆に忙しいです。自宅トレーニングも欠かしません。たくさんある時間を何に使うか、スケジュールを組むのも楽しいし、充実した生活を送っています」と、前向きそのもの。2人のお子さんの良いお手本にもなっているようだ。

ノアの金剛に電撃加入した征矢学は「普段できない家の掃除とかやっています。洗濯機が壊れてしまったのですが、初心に帰って手洗いしています。無我の若手時代、千葉の道場を思い出します。先輩の西村さんに『不自由を常とすれば不足なし』と教えられましたからね。何事もいい経験と思っています」と、いつものように真摯な姿勢を崩さない。

その「闘う区議」西村修は「外出先は文京区役所のみ。区民のみなさんに、コロナに関する助成金や融資の案内などできることをしています。あとは基本的に家でいろいろ勉強しています。早寝早起きで、お酒は今はハイボールを少し。外で日本酒などをガンガン飲んでいた時より体調が良いです。トレーニングと料理研究もはかどります」とニッコリ。食育を重点テーマとする西村は、昔から料理が得意で手際よくパパッと作っていた。料理の腕がさらに上がったことだろう。

「暴走大巨人」石川修司は「家の片付けをしています。断捨離をしたら部屋が広くなりました」とスッキリした模様。「でも早くジムに行きたいです。ジムでないと体重を量れないので」と、大巨人ならではの悩みを打ち明ける。確かに、家庭用の体重計では計量できない。

「筋肉獣」ゼウスは自身の経営する大阪のジムのリニューアルに注力。本格的再開の日を楽しみにしている。「みんなに楽しんでもらいたい、みんなを喜ばせたい」とサービス精神旺盛なゼウス。仲間の喜ぶ顔を思い浮かべながら、掃除やペンキ塗りなどに勤しんでいた。

「全日本の次期エース」ジェイク・リーは「こんな時だからこそ、前向きに今を生きたいです。どんな状況でも活路を求める性格が幸いしてか、充実した生活を送っています。いつでもお客様の前でプロレスができるよう、常に準備はしています」とキッパリ。自分を律して、コンディションは良さそうだ。

「大日本プロレスの宝」野村卓矢は「頑張りましょう。乗り越えましょう」と繰り返した。「頑張って」は人を励ます言葉。「頑張ります」は自分を鼓舞する言葉だが、野村の「頑張りましょう」は、こんなご時世だからこそ「一緒に頑張りましょう」という意味で、優しい性格がにじみ出ている。

「ストロングBJの顔」岡林裕二は「終息後は大日本プロレスが凄いと言われるよう、この自粛期間もピッサリ精進します」と強調。なおも「いい子にしています!」と必死に訴えていた。

中には、プロレスができないので落ち込み、抜け殻のように引きこもりになってしまった選手もいると聞く。コロナが与えた影響の甚大さに何とも胸が痛むが、この自粛期間の過ごし方でコロナ後が違って来るはず。

団体そして選手それぞれが「今できること」に必死に取り組んでいる。「プロレスの神様」が見ていないはずがない。再開の日を楽しみに待ちたい。

プロレスTODAY編集長
柴田 惣一