東京女子プロレスが4月17日、東京・後楽園ホールで「Still Incomplete」を開催。メインイベントではプリンセス・オブ・プリンセス王者の辰巳リカが伊藤麻希のチャレンジを退け、2度目の防衛に成功。辰巳は5月4日の後楽園で、同団体の“エース”山下実優とV3戦に臨むことが決まった。

 序盤、グラウンドでのレスリングの攻防でスタートし、すぐさま場外戦に発展。伊藤は辰巳をフェンスにぶつけ、マットをはがしてボディスラムを敢行し、逆エビ固めで絞め上げて先制攻撃。

2人がリングに戻ると、辰巳がヒップアタック連打、足4の字固めなどで逆襲。その後、激しいエルボーの打ち合いになり、一進一退の攻防が続いた。15分過ぎ、辰巳が中指を突き立てると、怒りの伊藤は指に噛みついた。辰巳は延髄斬り、スリーパー、ドラゴンスリーパーへとつなぐも、脱出した伊藤が逆にドラゴンスリーパーで絞め上げた。伊藤がコーナーに上ると、辰巳はそのままツイスト・オブ・フェイトを一閃。伊藤は伊藤ロイヤルで丸め込むも、カウントは2。辰巳はヒップアタックから、ツイスト・オブ・フェイト、そしてミサイルヒップをたたき込んで3カウントを奪取した。

 辰巳が「私、伊藤ちゃんのこと、ずっと認められなくて。でも、今日闘って全部わかり合えたつもりはないけど、すごいヤツだな、アメージングだなって思った。闘ってくれてありがとう」と言うと、伊藤と拳を合わせたものの、すぐさま伊藤は中指を立てた。

 伊藤がパートナーの山下の肩を借りて、退場しようとすると、辰巳は山下を呼び止め、リングに上がらせた。辰巳は「私、山下に1度も勝ったことなくて、3年前(18年5月3日)の後楽園。そのときは山下がこのベルトを持ったチャンピオンで、私が挑戦者で勝てなくて。でも今は違う。私が東京女子のチャンピオン。もっともっと強くなりたいし、絶対王者になる。そのためには最強の相手と闘って、勝っていかなきゃいけない。だから私は山下とタイトルマッチをしたい。だから山下がどうしてもって言うなら、挑戦受けてあげてもいいよ。その覚悟あるなら見せてよ! 私に挑む覚悟はあるのかよ?」と振った。山下が張り手を見舞うと、辰巳は張り手を連発。不服そうに山下が退場すると、辰巳は「これで5・4後楽園、王者・辰巳リカ、挑戦者・山下実優、決定!」とアピールした。

 バックステージで辰巳は「本当に闘う前まで、味わったことのない胸のざわつきがずっとあって。でも今日闘ってみて、私はずっとなんでか伊藤ちゃんを認められなかったんですけど。アイツも今までホントにいろんなことがあってここまで来たんだろうし。私は伊藤ちゃん、嫌いじゃないなって思いました。だから闘えてよかったなって思ってます。最後まで生意気でしたけど。私まだまだ強くなりたくて、誰が挑んできても絶対王者として君臨していきたいから山下を引き止めたんですけど。3年前とはもう違うので。私が今チャンピオンだから。5・4で初めて山下をこの手でぶち破ります」と次期防衛戦での必勝を期した。

 王座奪取がならなかった伊藤は「東京ドームって言うよりも普通に後楽園も埋められていなかったのがすごい悔しかったです。自信は相変わらずついたけど、何かそれに伴う集客だったり、そういうのをつけていかないといけなから、まだまだ伊藤はいろいろなところで試合をしたいなと思った。今日は負けたけど、たぶん明日やれば違うと思うよ。負けたけど完全に負けたとは思っていない。伊藤の自信とか全然へし折られてないし、『頭に絶望とかを染み込ませる』みたいな、格好つけたこと言ってましたけどね。全然絶望とか感じてない! むしろ明るい未来しか見えてない! 伊藤はまだまだ強くなって、宣言した通り、お隣の東京ドームに皆さんを連れて行きます。アイツ、伊藤一人で連れて行くと思ってらっしゃいましたけど、別に一人で行けるなんて思ってない。ハナからみんなの力を借りようと思ってる。でも、伊藤は引っ張っていきたいってこと。明日からイチからまた自分を見直します」と前を向いた。さらに、パートナーの山下の挑戦が決まったことに関しては、伊藤は「絶対セコンドつくよ。山下には勝ってほしい! 次はタッグベルトかな。山下には2冠王になってほしいね。時が来たら、また山下とタイトルマッチしてもいいし。伊藤が辰巳リカからベルトを引っぺがしてもいいし」と話した。

 次期挑戦者に指名された山下は「セコンドについて、伊藤のかっこいい姿も見られて。そこをまたさらに上を行くリカが強くて。勝った姿を目の前で見たんで、もちろん簡単な相手じゃないし。本当にベルトも久しぶりの挑戦なので。誘われる形で今回は挑戦になりますけど、ベルトは私にとって特別なものですし。来るときが来たかな、そのときが来たかなっていうふうに思うので。今日も伊藤のかっこいい姿を見ましたし、しっかり刺激ももらったので、私が勝ってまたベルトを持ちたいなっていうのはあります」とベルト奪還を見据えていた。

【大会名】Still Incomplete
【日時】2021年4月17日
【会場】東京・後楽園ホール
【観衆】510人

オープニングマッチ 20分一本勝負
小橋マリカ&○汐凛セナ vs 宮本もか●&遠藤有栖
8分39分 チェックメイト

第二試合 20分一本勝負
渡辺未詩&○らく&原宿ぽむ vs まなせゆうな&桐生真弥&猫はるな●
10分10秒 片エビ固め
※ドクターイエロー

第三試合 15分一本勝負
○山下実優 vs 乃蒼ヒカリ●
9分30秒 片エビ固め
※Skull Kick

第四試合 3WAYタッグマッチ〜ノータッチルール 20分一本勝負
坂崎ユカ&瑞希 vs ●中島翔子&ハイパーミサヲ vs 舞海魅星○&鈴芽
10分40秒 片エビ固め
※ラリアット

第五試合 インターナショナル・プリンセス選手権試合 30分一本勝負
<王者>○上福ゆき vs 角田奈穂●<挑戦者>
9分2秒 片エビ固め
※フェイマサー。第5代王者が3度目の防衛に成功。

セミファイナル プリンセスタッグ選手権試合 30分一本勝負
<王者組>●天満のどか&愛野ユキ vs 沙希様&メイ・サン=ミッシェル○<挑戦者組>
17分36秒 首固め
※爆れつシスターズが3度目の防衛に失敗、NEO美威獅鬼軍が第8代王者組となる。

メインイベント プリンセス・オブ・プリンセス選手権試合 30分一本勝負
<王者>○辰巳リカ vs 伊藤麻希●<挑戦者>
19分36秒 片エビ固め
※ミサイルヒップ。第8代王者が2度目の防衛に成功。