プロレスリング・ノアは新年1月1日に日本武道館大会『ABEMA presents NOAH "THE NEW YEAR" 2022』を開催する。

2021年は怪我による長期欠場となった潮崎豪に、今大会で復帰早々に中嶋勝彦の持つGHCヘビー級王座に挑む意気込みをインタビューした。

欠場期間の振り返りや日本武道館メインでの中嶋勝彦戦に向けた思い、GHCヘビー級ベルトに対する思いと、2022年の目標を語った。

【欠場期間の振返り】

――欠場期間の振り返りということで、どのように手術後は過ごしてましたか?

潮崎豪(以下、潮崎) 手術後は、自分が想像していた以上に何もできなくて。手術して、1ヶ月、2ヶ月は装具にクッションみたいなものを挟んで、体に近づくと外側に動く力が働くので、それもさせないようにずっと固定してましたね。

――少しでも動かすと痛いような感じなんでしたか?

潮崎 痛いですし、ちょっと揺れたりするじゃないですか、体を動かして。それでも痛いぐらいだったんで。何もできずが2ヶ月くらい。

――術後、2ヶ月その状態だと不安というか、その気持ちの立て直しも大変だったんじゃないかと思いますが、いかがですか。

潮崎 その時点で早くも焦りというのが出ましたし「俺このまま復帰できるのかな?」っていう焦りが出ましたね。で、そのときにちょうど小橋さんのジムに行く機会があって。小橋さんと会って「どうだ、調子は?」みたいな話になったときに「まあ、焦るな」と。「今はしょうがなくて休まないといけないけども、休めるときに休んで動かせるようになって、トレーニングとかできるようになって思い切りやればいいよ」って。それで「焦って動かしたりしたら、また酷くなるのが一番ダメだからな」って。それはもう当たり前のことなんですけど「俺はそれをやってきて、ちょっとまた痛い思いをしたりしたから」っていう風に言われたときに、すごい説得力というか、それを聞いて「あっ、じゃあ休もう」と思って。なんかスッとこう入ってきたものがあって。なんかそれで焦りとか、そういうものっていうのはだいぶ和らいだっていうのはありますね。

――休んでいる間はノアの試合や情報は入ってきていたんですか。それとも、敢えてシャットダウンしていましたか。

潮崎 まあ、Twitterを触ったり、いろいろ見たりしていると、どうしても上がってくるので。

――入ってきますもんね。

潮崎 はい。その分ぐらいですね。

――あまり深入りはせずに。浅いところだけを「ああ、今こうなんだ」っていうところだけを感じていたと…

潮崎 はい。それを見て深く入ることで、また焦るじゃないですか。だから、それももう焦らないようにっていうのを自分自身で心がけていたものがありますね。

――なるほど。リハビリ期間もかなりきつかったと思いますが、いかがですか。

潮崎 そうですね。ずっとこの状態で固定してるので、自分では動かさないので、段々、段々動かし方を忘れていくんですよね、人間は。だから、リハビリでその装具を取って、動かすってなっても動かせない。動かすことができない。

――動作をちょっと忘れているというか、腕自体もそんなに装具をはめていたら細くなりますよね。

潮崎 細くなりましたね。

――僕も過去にやったことがあるけど、すごい細くなってしまいました。

潮崎 「うわっ、これ大丈夫?」っていうぐらい。不安がもう大きかったですね。

――そこから、復帰までの間にトレーニング再開して、今まで持ち上げれたものがすぐには持ち上げれないじゃないですか。その辺りはどういう風にやっていったんですか?

潮崎 徐々にやっていけば、重いのも上がってくると。でも、そのトレーニングしているときは、なんていうんですかね。疲労感。重さをやったときの疲労感を感じないと気が済まないじゃないですか、トレーニングしているときって。だから、重いのを上がんないけど、軽いやつで筋肉に効かせようとか、そういうやり方にちょっとシフトチェンジしてトレーニングはやっていましたね。

――プロレスラーは練習して疲れるのが快感だったりする部分があると思うので、そのデッドゾーンを越えないようにセーブする辛さみたいものがあったんじゃないかなと思います。

潮崎 このリハビリ期間中でトレーニングできるようになったとしても、そんな100%まではいけないので。それをいかにごまかすかっていうので、悩んだというのはありますね。

――周りの支えが力になったりもあったのですか?

潮崎 Twitterで割とファンの皆さんの「潮崎がどうのこうの」「やっぱり潮崎がいないと」っていうツイートを見たりしたときには、自分自身、焦んのかなって思ってたんですけど、見たら、それで逆に落ち着ける。

――自分の居場所がちゃんとあるんだという感じなんですかね。

潮崎 待ってくれている人たちがいるっていうのを確認できたのがよかったですね。それがあったからこそ、焦らず無事に復帰できたんだと思います。

――今の回復具合は、何%ぐらいでしょうか?

潮崎 自分の中での回復具合としては、100%っていう。ここから、より100%、120%、150%、200%にしていく状況ですね。

【1/1中嶋勝彦戦に向けての意気込み】

――9ヶ月ぶりの復帰戦では、35分の激闘を展開されました。いかがでしたか?

潮崎 9ヶ月ぶりに試合をして、自分でもこういう風に思うんだって、びっくりした部分があって。「ノアってすげえな」っていう。コメントでも話したんですけど「ノアってすげえ、プロレスってすげえな」って。なんか変な立場からの、レスラーの立場の見方じゃなくて、そのすごさがすごい体に染みちゃって。打撃なり、投げなり、締め技なり、そういうもの。技、ひとつひとつが体に染み込んでいって「すげえことやってんな、プロレス」っていう。プロレスのすごさ、プロレスラーのすごさというものを改めて実感できましたね。

――9ヶ月ぶりの復帰戦で、リングに上がった瞬間の気持ちはどうでしたか?

潮崎 そうですね。なんか上がってしまって、客席を見渡したときはもう落ち着いてはいました。上がるまでが、すごい落ち着かない…

――いつもと全然違うような、今までの自分とは違うような?

潮崎 はい。

――武者震いというか。

潮崎 本当に戦場に向かっているわけじゃないですか。段々、段々リングしか見えなくなっちゃって。だから、そうなるってことはすごく緊張しているわけじゃないですか。でも「ここまで緊張しちゃったらなんにもできないぞ」っていう、自分に言い聞かせながら。でも、自分が戻りたかった、上がりたかったプロレスの、そしてノアのリング、復帰戦というので、抑えることができないという。なんなんですかね。喜びなのか、焦りなのか。まあ、喜びですかね。「やっと戻ってこれた、試合することができる」って思っていましたね。

――復帰初戦に関しては、中嶋勝彦選手は、潮崎豪を感じなかったと言ってます。でも、2戦目では潮崎豪を感じたと。復帰戦と2戦目ではだいぶ、もちろんご自身でGHC王者から3カウントをとってるっていうのもありますが、ご自身の中でも初戦と2戦目の違いはありましたか?

潮崎 自分の中で思ったのが、名古屋の試合は復帰戦っていう割合が大きかったと思うんですよね。自分としてもやっと復帰できると思っていたからでしょうし、なんか復帰戦っていう気持ちが強かったですね。やっぱり自分はもう次期挑戦者だし、GHCのタイトルに挑戦する人間っていう気持ちを持たないといけないわけじゃないですか。それが割合的に少なかったっていうのがあるので、そこは反省というか。

――2戦目に関しては、勝負の潮崎豪が全面に出ていたということですね?

潮崎 そうですし、中嶋勝彦に挑戦するっていう、そのタイトルマッチの前哨戦も、自分の中でタイトルマッチなので。もう勝負はタイトルマッチだけじゃないので、タイトルマッチっていう風に自分で思って勝負しましたね。

――戦闘モードのスイッチ入りきったっていう感じですね。

潮崎 そうですね。ここからはもうぶれないだろうなと俺は思っています。

――試合勘もけっこう取り戻せたという感じですか?

潮崎 試合勘。まあ、どこかで出るかもわからないですけど、これはもうそれを試合勘がまだ戻っていないという風には思わないです。

――その辺は気にせず、どんどん…

潮崎 いくのが自分のプロレスだと思うんで。

――2022年1月1日、元日興行で日本武道館大会。遂に、中嶋勝彦に挑戦となります。GHCは俺のものだという発言がありましたが、実際どうですか。今、中嶋勝彦はかなり歴戦の強者をはねのけてチャンピオンロードを歩んでますけれども、そこに向けての意気込みは?

潮崎 復帰戦、そして昨日の後楽園の試合で当たりましたけど、チャンピオンとしての立ち振る舞い、チャンピオンとしての試合をやってるのを前に比べて、より感じるようになりましたし、チャンピオンらしい試合なんだろうなって思います。でも、俺がノアだ、と言っていることに対してもそうですし、GHCも、ノアも、全て俺なんで。それだけは負けたくないですね。

――なるほど。やっぱり当時パートナーで組んでいたときの中嶋選手と今の中嶋選手はだいぶキャラというか、性格も攻撃的になったんじゃないかなと思うんですけど、ファイトスタイルの違いは感じますか?

潮崎 まあ、ファイトスタイルは、全然違いますからね。でも、彼の性格上は負けず嫌いというのがありますし、俺も負けず嫌いなんでね。やり合えばやり合うほどのお互いをもっともっと燃え上がっていく人間同士なんで、タイトルマッチだけでなく、前哨戦もそうですよね。より激しくなっていくんじゃないかなと思います。

――潮崎選手の代名詞は、チョップですよね。中嶋選手はキック。チョップとキックの「シンプルだけどプロレス」というのが一番伝えやすい武器だと思います。それが元日から見れるのは、これはすごい楽しみです。

潮崎 2022年の幕開けとして相応しい大会になるでしょうし、相応しい戦いをみなさんに届けることになると思うので。

――正月から勝ってスタートを切るのと、負けてスタートを切るのは、正月だから余計気分が違うかなという…

潮崎 元日だから余計にそう思うってことですよね。

――勝ったほうはもちろん嬉しいし…

潮崎 イケイケでいける。2022年をイケイケでいくためにも勝ちますね。

――勝利に向けて是非頑張ってください。

【GHCヘビーへの思い入れ】

――先ほども「GHCは俺だ」という発言がありましたが、今まで四度の戴冠歴がありますよね。その時々に応じてチャンピオンになった心境も違うと思いますが「GHCは俺だ」という思い入れについては、どうでしょうか?

潮崎 自分が初めて巻いたときは三沢さんが亡くなった次の日でしたし、そのときってもうGHCヘビー級チャンピオンがどういうものか、どうあるべきかっていう考える余裕もなかった。考える余裕というか、考えることもなかった。チャンピオンでいるために必死だったような気がするんで。一昨年から去年にかけてのGHCのヘビー級チャンピオンとしての潮崎豪というものは、それを当たり前として自分がGHCを背負っている、ノアを背負っているという自信を持って試合ができていた、試合をやっていたと思うので、自分がアイアムノアを名乗るために元日もタイトルマッチは勝たないといけないですね。

【2022年の目標】

――最後に、2022年の目標をこう考えている、というものがあればお願いします。

潮崎 プロレス界はもちろんのこと、日本だけじゃなくて世界で勝負する、世界に広めたい。ノアの戦いを世界に広めたいと思っていますし、地球だけじゃなくて宇宙を。

――でかいなあ。

潮崎 それぐらいの気持ちで大きく大きく羽ばたいていくための戦いをしていきたいですね。

――潮崎豪選手なら、そういう戦いが実現できると思います。プロレスTODAYでも応援しております。

潮崎 有難うございました。

(インタビュアー:山口義徳 プロレスTODAY総監督)

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