世界で女性たちがピルを服用する目的は「避妊」よりも「副効果」? 日本では、40歳以上の中絶数が増えている? 2月11日放送の『八木志芳の私たちは求めてる』(CBCラジオ)では、日本から世界まで、ピルのあらゆるデータをまとめた冊子を、パーソナリティの八木志芳が紹介しました。

     

ピルのデータがまとまった冊子

避妊に失敗、または避妊せずに行った性交後に使用する避妊薬が「アフターピル」。

昨年11月、このアフターピルが一部で処方なしで、試験販売として購入できるようになりました。
そこで医療サービスなどを提供している「株式会社ネクイノ」が開催した勉強会に参加した八木志芳。

そこで八木が一番印象に残ったのは『PILL FACTBOOK』(スマルナ刊)という冊子です。

八木「ピルについてのあらゆるデータがまとめてある冊子」

八木は、この番組の前身である『ハイアーハイアー火曜日』の時から、「ピルの正しい知識が伝わっていないな」と思っていたそう。ピル=アフターピルと思っている人もすごく多いなと感じていたようで、改めてこの冊子からピルというものに対する日本における現状を知ってほしいと考えたとのこと。

この冊子はオンライン上で無料公開され、誰でも読むことができます。

ピルの承認が一番遅かった日本

『PILL FACTBOOK』には、世界中のピルに関わるさまざまなデータがまとめられています。そんな中、八木が特に衝撃的だったことは…、

八木「日本で低用量ピルが承認されたのは1999年の事。アメリカに遅れること40年。私が中学生の頃からだから、そりゃ50歳以上の人は知識がなくて当然だし、ピルに対して間違った認識をしてしまう」

ちなみに日本は、国連加盟国で最後の承認国だったそうです。

冊子によると、世界で低用量ピルが承認されて以降、低用量ピルを利用する女性は20%前後いるそうですが、日本における普及率は依然として低いとのこと。冊子が出版された2020年頃、日本でのピル使用量は1〜3%と極めて少数。

冊子ではピルを服用する人に「目的」についてアンケートしています。

八木「一番多かったのが、避妊ではなく副効用を得ることが目的。2番目に多いのが避妊。女性がピルを飲む理由として、避妊目的じゃない人が多いんだよっていうことがアンケートで出ている」

ピルは、高い避妊効果だけではなく、月経痛の緩和、月経周期の安定、過多月経の改善、月経前の不快症状であるPMSの改善などの効果を得ることができるとのこと。

この冊子には、ピルをどのくらいの人が利用して、どういう目的なのかなど、世界の状況と比較し数値化できているので、本当にデータ的なものがわかると感心する八木。

40歳以上の中絶が1万件

他にも、意外なデータもありました。

八木「40代の中絶の数が増えているというデータが出ている」

厚生労働省が発表した調査結果によるデータによると、40歳以上の女性が中絶した数は2021年に1万件。これは20歳未満の中絶件数よりも多いそうです。

八木「日本では40歳以上は妊娠しにくいとか、妊娠しないんじゃないかとなんとなく思っている人が多いんじゃないかな?」

そういう思い込みから、夫婦間で避妊なしに性行為に及んでこどもができてしまうのに、「うちにはこどもは何人もいるし、金銭的に余裕がない」「育てることができない」などの理由から中絶を選択するケースが多いのではないかと予想する八木。

八木「40歳以上の中絶が増えているのはいろいろな理由があると思う。でも望まない妊娠を防ぐというのは若い人だけの問題じゃないんだな」

40歳以上の人たちに「ピルや避妊というものは自分たちにとって縁のないものだと決めないで、改めて考えてほしい」と強く願う八木でした。

ピルの服用は医師の確認が必要なので、診察を受けてから安心して服用することをおすすめします。
(野村)