新型コロナウイルス感染症の分類が5類に移行してから1年弱。3年に及んだコロナ禍はすでに過去のようにも感じている方も多いでしょう。 一方、議論が一時期巻き起こったワクチンの効果はどうだったのでしょう? 2月17日放送のCBCラジオ『大石邦彦のNOW ON SHARE!』では、CBC論説室の大石邦彦アナウンサーが、新型コロナワクチンの現在の評価について検証します。

     

ワクチン接種開始から3年

2021年2月、医療従事者等の臨時接種を皮切りに、高齢者から新型コロナワクチンの接種がスタート。今月で3年が経過しました。
最初に承認されたのはファイザー製でした。

大石「重症化率の高い年代から接種が始まり、職域接種も始まっていった」

翌年にはウクライナ侵攻、そしてイスラエル戦争と国際情勢が目まぐるしく動き、国内でも安倍元首相への狙撃や裏金疑惑、製造業不正などがありました。

大石「懐かしいですよね。ずいぶん前のことのように感じますけども」

新型コロナワクチンを取り巻く状況は、現在どうなっているのでしょうか?

最盛期には、国民の約8割が接種したワクチンですが、最多の7回接種したのは1700万人に落ち着いています。

大石「接種していない方が珍しかったですもんね。徐々に接種しなくなってきている、と言えると思います」

現実的でなかった?集団免疫

現在は第10波と言われていますが、「波」の規則性には3つの影響があると大石。

その3つとは、年末年始、春休みからゴールデンウィーク、夏休み。

現在は年末年始の影響を受けている時期にあたります。感染症の専門家によると、人流を含めた社会的な動きや流れがあると、感染が広がりやすいそうです。

ここでワクチンの感染予防効果について、改めて考えてみる大石。
厚労省のサイトによると「持続期間は2〜3か月程度」とされています。

ところが、当初は「6〜7割以上の方が接種をすれば集団免疫ができる」との期待を受けた時期も。

大石が取り上げたのは「ワクチン2回接種の方」と「未接種の方」で、10万人あたりの新規陽性者数を比べたある調査。
接種者の方が陽性者が少ない一方で、年代によっては接種者の方が陽性者が多かったとします。

変異株の出現しやすいコロナウイルスの場合、ワクチン接種がかえって変異を誘発し、感染の波が絶えなくなった可能性もあると大石。

その後「ワクチンだけで集団免疫の達成は難しい」との見解もあり、大石は感染予防効果は決して高くなかったと見ています。

情報の信憑性は常にチェックを

一方、ワクチンに期待されていた重症予防効果はどうでしょうか?

再び厚労省のサイトによると「1年以上、一定程度持続する」とあります。
こちらも年代によって効果は異なりますが、高齢者ほど効果は高かったようです。

また、コロナワクチンによる死亡認定件数は「453件(因果関係が否定できない事例2例を含む)」だったのに対し、過去45年間で使用された25種類のワクチンでは、死亡認定件数が「151件」と指摘する大石。

コロナワクチンが特異だったかどうかは、両者の割合を比較する必要がありますが、コロナワクチンの接種回数は国内だけで4億3千万回以上。
桁外れの接種回数だったことは、このデータからも窺えます。

今回の新型コロナワクチンは、世界で初めて実用化されたmRNAワクチンで、技術開発に長年尽力したカタリン・カリコ氏らは昨年のノーベル医学生理学賞を受賞している、と一定の理解を示す大石。

大石「技術は高く評価されている」

とはいえ、盲目的な信頼は禁物で、情報の主体的なファクトチェックは常に大切です。
国による健康被害救済を積極的に進めると同時に、副反応の早期解明をも呼びかける大石でした。
(nachtm)