11月22日、日本英語検定協会が「実用英語技能検定」の検定料を来年度から200円から最大700円値上げすることを発表しました。 一般に「英検」と呼ばれているこの検定には、年に3回受験機会があり、取得すると進学や就職に有利という理由で人気です。 12月5日放送の『多田しげおの気分爽快!!〜朝からP・O・N』(CBCラジオ)では、CBC論説室の後藤克幸解説委員が「英検」についてレクチャーしました。

     

東京五輪がきっかけ

後藤「『英検』とは、日本英語検定協会が主催し、文部科学省が後援している、日本で最大級の英語資格検定です。正式名称は『実用英語技能検定』と言います」

いつ頃できた検定なのでしょう?

後藤「1963年(昭和38年)に日本英語検定協会が設立され、第1回の英検が始まりました。この時全国で38,000人が受験し、合格者は15,000人余り。
今では、小学生からビジネスマンまで、毎年250万人が受験する大規模な検定になっています」

1963年と言えば、最初に開催された東京五輪の前年です。

後藤「1964年に東京オリンピックが開催され、日本の復興と国際社会への復帰をアピールする重要な舞台となりました。

当時の教育界の重要課題は日本人の英語力だったので、英検が発足したきっかけはこの東京オリンピックだったといっても過言ではないです」

クラス分け

英検にはどのような種類があるのでしょうか?

後藤「今は1級から5級まで5クラス。さらに準1級、準2級などがあります」

具体的な試験科目はどんなものがありますか?

後藤「発足当初は『読むこと』『聞くこと』だけでした。2000年代に入って、国際的なコミュニケーション能力を重視した教育が必要という要請にしたがって、『話すこと』『作文すること』の試験も導入してきています」

英検1級となるとどのくらいのレベルになるのでしょうか?

後藤「英検協会によりますと、大学の上級程度。2級は高校卒業程度です。1級は外国人が来ても、臆すことなくしゃべって答えて助けてあげられる会話力ということです」

親の経済力による格差が

さて、今回検定料が上がるそうですが、小中学生が多く受験すると言われる5級でいくらになるんでしょうか?

後藤「現在3,900円が来年度から4,100円になります。実は英検の検定料は過去にもたびたび値上げされていて、5級は2002年までは900円でした。
お小遣いで受験できたくらいが、来年から4,100円。4.5倍になりました。

みんなでチャレンジして、いい実力をつけるという雰囲気を作る意味では小学校でも受験できる。これが4,100円になると、親の経済力で受験機会に格差が生じてしまうのでは、という懸念があります」

今後、親の経済力の差がそのまま教育機会の格差になってしまうという懸念も生まれます。

後藤委員は最後に「裾野を広くするには昔のように、お小遣いレベルでチャレンジできる風に支援していくことができないのかな」と語りました。
(みず)