石川県金沢市で、卓球専門店の腕利きスタッフとして働く西東輝(さいとうあきら)さんの元には、日々、卓球部顧問の先生からの相談が舞い込んできます。

今回もお願いします。(編集:槌谷昭人)

西東輝さん
写真:西東輝さん/撮影:ラリーズ編集部

質問

「練習でうまくいくのに試合でうまくいかないのはなぜ?」
写真:質問「練習でうまくいくのに試合でうまくいかないのはなぜ?」/作成:ラリーズ編集部

練習でうまくいくのに試合でうまくいかないのはなぜでしょうか。
どんな練習をすればよいかわかりません。

西東さんの回答

西東さん「いい形で打ちたいという良くを捨てること」
写真:「いい形で打ちたいという欲を捨てること」/作成:ラリーズ編集部部

練習でうまくいくのは「自分に都合のいい状態で練習してうまくいっている」だけということがよく見られます。まずは普段から、自分に都合のいい条件でばかり練習をしないというのは、大切なポイントです。

卓球は、野球のバッターのように打ちたくないボールは打たなくていいわけではなく、すべてのボールに対して打ち返さなければならない競技です。試合では、苦手なボールも当然やってきます。

選手の欲としては「全て決定打で返したい」と思いがちですが、強い選手ほど「つなぎ」が大変上手なのです。

予測と判断を意識した練習をしましょう。

西東輝
写真:指導を行う西東輝さん/提供:本人

「片面待ち」で外れたときに「つなぐ」練習

試合のために、汎用性の高い練習をしましょう。
フォアクロスの練習をしている時でも、頭の中では「いつバックに来ても大丈夫なように」と意識しながら、フォアハンドの練習をすること。

漠然と全面で待つのはNGです。ファア半面、バック半面ともに、どっちつかずになります。

まずは、「片面待ち」といって、フォアサイドかバックサイドにくると予測し、その予測が外れたときに「つなぐ」というスタイルがベストだと、私は考えています。頭の中ではフォアと思っておいて、体はバックを打つ姿勢でいるという高等テクニックもあります。

バック待ちがおすすめ

基本的には「バック待ち」をお勧めします。理由は2つあります。

試合では約7割がバックサイドに来るので、そもそも確率が高いということ。

「フォアからバックの切り返し」より「バックからフォアの切り替え」のほうが腰を回すだけで簡単であること、です。

試合でのアドバイスは

そもそも、練習ではミスをしても平気なのに、試合になると急にミスを許せなくなる選手が多いように思います。

選手が試合でミスをしたとき「いつも入っているのに」という表情をすると、私は「いや、いつもミスしてるよ」と声をかけます。

一流選手は、練習において自分のミスを許すセーフゾーンを狭くし、試合になるとセーフゾーンを広げて、精神的に引きずらないようにしています。

ところが多くの選手は逆で、練習ではお構いなくミスをして、試合になった瞬間こんなはずじゃない、と気にしてしまいます。

まずは、その意識から変えていきましょう。

文:西東輝