<ロート製薬杯 第40回全国ホープス卓球大会 日程:8月13日〜15日 場所:東京体育館(東京都)>

指導者たちの夏

今年の全国ホープス卓球大会が終了した。
5番までもつれ込む熱戦が多く、久しぶりに東京体育館で開催された小学生のチーム全国大会は、活気にあふれていた。

大接戦を終えてベンチに戻ると、勝った選手も負けた選手も感極まる。
それは、チームの勝敗が自分の両肩にかかる重圧と、ずっと準備してきた日々が、いまこの瞬間のためにあるという興奮だ。
小学生の夏に経験できるのは、悪くない。


写真:松井清美監督(石田卓球N⁺)/撮影:ラリーズ編集部

指導者たちがベンチで掛ける言葉のいくつかが、この“小学生のチーム戦”の意義を象徴しているように思った。

あきらめないこと、仲間を応援すること

「自分が負けたからと言って、そんな顔で応援するな」
ある監督は、ただそれだけを短く注意した。


写真:伊藤和真監督(イトウTTC)/撮影:ラリーズ編集部

「ここだ、ここで粘るぞ」というアドバイスも、ベンチでよく聞いた。
同じ負けでも、あきらめずに1本取れたことがこの先の人生に生きてくる、と、試合後すっきりした表情で監督は語った。


写真:町田進一郎監督(T.T彩たま)/撮影:ラリーズ編集部

あきらめないこと、仲間を応援すること。

結局この2つだけを、会場でずっと指導者たちが子どもたちに言っていた気がする。


写真:大内健裕監督(宇土クラブ)/撮影:ラリーズ編集部

試合後、相手チームの小学生たちが挨拶に来たとき、指導者たちがみな、とても丁寧に挨拶を返すことも印象に残った。

コロナの影響も

コロナや被災の影響も随所に感じられた。
エース級の選手を欠いて敗れたチーム、地元が大雨災害に遭い、直前にほとんど練習ができなかったチーム。
公共交通機関を避け、片道12時間かけて車で東京にやってきたチームもあった。


写真:丹藤貴監督(弘前卓球センター)/撮影:ラリーズ編集部

地元の卓球クラブで全国レベルの選手をチーム戦に必要な3、4人育てることだけでも、気が遠くなるほど時間のかかる仕事だ。
本業の仕事は別に持つ、ボランティアに近い指導者も多い。

強くなった子どもたちは卒業していき、また新しいメンバーでの卓球場生活が始まる。


写真:渡辺理江監督(新発田ジュニア)/撮影:ラリーズ編集部

「頑張って、また来年来ます」

負けて会場を後にする指導者も、勝って「子どもたちに聞いてやって下さい」と譲る指導者も、ひと夏の終わりに一瞬だけ、充実と安堵の表情を見せる。

子どもの成長を無上の喜びとするこの指導者たちが、日本の卓球界を粘り強く支えている。


写真:竹本泰彦監督(ヒゴ鏡卓球クラブ)/撮影:ラリーズ編集部

第40回ロート製薬杯全国ホープス結果 男子

優勝:羽佳卓球俱楽部(東京)


写真:羽佳卓球俱楽部(東京)/撮影:ラリーズ編集部

準優勝:宇土クラブ(大分)


写真:宇土クラブ(大分)/撮影:ラリーズ編集部

3位:STライトニング(富山)


写真:STライトニング(富山)/撮影:ラリーズ編集部

3位:T.T彩たま(埼玉)


写真:T.T彩たま(埼玉)/撮影:ラリーズ編集部

ベスト8

礼武道場(東京)
弘前卓球センター(青森)
Y.Y LINK(岡山)
フェニックス卓球クラブ(福井)

第40回ロート製薬杯全国ホープス結果 女子

優勝:石田卓球N⁺(福岡)


写真:石田卓球N⁺(福岡)/撮影:ラリーズ編集部

準優勝:新発田ジュニア(新潟)


写真:新発田ジュニア(新潟)/撮影:ラリーズ編集部

3位:スネイルズ(北海道)


写真:スネイルズ(北海道)/撮影:ラリーズ編集部

3位:卓桜会栃木卓球センター(栃木)


写真:卓桜会栃木卓球センター(栃木)/撮影:ラリーズ編集部

ベスト8

岸田クラブ(神奈川)
フェニックス卓球クラブ(福井)
T.Cマルカワ(岡山)
卓伸クラブ(愛知)

取材・文:槌谷昭人(ラリーズ編集長)