2022年秋の関東学生卓球リーグで優勝候補にあげられているのが日本大学だ。

海外リーグで腕を磨く金光宏暢(日本大学4年・大原学園高出身)やインターハイダブルス優勝経験のある加山裕(日本大学3年・愛工大名電高出身)、全日本選手権一般の部でランク入りした小林広夢(日本大学2年・愛工大名電高出身)ら豊富な戦力を揃え、インカレでは2年連続で3位に入った。

写真:金光宏暢(日本大学)/撮影:ラリーズ編集部
写真:金光宏暢(日本大学)/撮影:ラリーズ編集部

ただ、リーグ戦ではコロナ禍での中止が続き、2022年春に2部1位でようやく1部昇格を決め、この秋に一気に1部の頂点を狙っている。

今回は日本大学卓球部の練習に潜入し、氏田知孝監督、岩本拓海主将(日本大学4年・明徳義塾高出身)に話を聞いた。

日本大学卓球部
【日本大学男子卓球部】関東学生リーグ1部に所属する卓球強豪校。インカレでは2021年、2022年と2年連続で3位に入った。荻村伊智朗氏ら世界選手権出場者も輩出している名門校。

寮と練習場が同じ施設にある日本大学卓球部

岩本拓海
写真:岩本拓海(日本大学)/撮影:ラリーズ編集部

――今の日本大学男子卓球部はどのようなチームですか?
岩本拓海:まずは寮と練習場が同じ施設にあるので、自分のやりたいときに卓球できるというのが、1つ特徴です。

また、お互いライバル意識があると思うんですけど、技術については壁もなくお互い教え合って、変に意識せず高め合ってるので、そういう面では意識が高くて良いチームかなと思います。

写真:加山裕(写真左)・金光宏暢(日本大学)/撮影:ラリーズ編集部
写真:加山裕(写真左)・金光宏暢(日本大学)/撮影:ラリーズ編集部

岩本拓海:特に金光、加山、小林は、強いんですけど、よくアドバイスしてくれて、チーム皆で強くなろうという意識がすごく強いのかなと思っています。

写真:小林広夢(日本大学)/撮影:ラリーズ編集部
写真:小林広夢(日本大学)/撮影:ラリーズ編集部

最初は学生と一緒に勧誘もした監督生活

続いて氏田監督には、監督就任時の苦労について伺った。

氏田知孝監督
写真:氏田知孝監督(日本大学) 昭和58年度卒の日本大学OB/撮影:ラリーズ編集部

――氏田監督が就任するまでの経緯はどういうものでしょうか?
氏田知孝監督:コーチをやらせてもらっていて、前任の監督さんが辞める方向になったときに、「とりあえずお前やってくれ」と言われました。

ただ、私は基本的には卓球界に関係のない仕事をしていたものですから、高校の先生もわからなければ卓球界も全く知らないので、「それは無理だよ」と最初は思いました。

――そこからどうして監督を引き受けることになったのでしょうか?
氏田知孝監督:監督に変わる時の一番上の代が、今コーチをやってくれてる川端と主務で松岡という者がいたときの代でした。彼らと「日大の卓球部どうしたらいい?」と相談したところ、「コーチ、手伝ってくれませんか?」と。

日本大学卓球部は男女で監督が一人ということもあり、相当大変なのもわかっていましたが、彼らの頼みもあり、引き受けることにしました。

写真:日本大学男子卓球部/撮影:ラリーズ編集部
写真:日本大学男子卓球部/撮影:ラリーズ編集部

――最初は苦労されたんじゃないでしょうか?
氏田知孝監督:高校生の勧誘がとても大変でした。そもそもどうしたら良いかがわからなくて困っていたところ、「僕らも手伝います」と当時の現役部員が言ってくれたんです。

日本大学練習の様子
写真:日本大学練習の様子/撮影:ラリーズ編集部

氏田知孝監督:全国選抜の時に初めて高校生の勧誘に行った際は、「日本大学の監督、代わりましたのでよろしくお願いします」と挨拶回りをして、顔を覚えてもらいました。

女子も男子も現役部員が一緒に勧誘に着いて来てくれて、会場の出口でみんなで高校の監督が出てくるのを待って、挨拶させてもらってという繰り返しでしたね。

写真:氏田知孝監督/撮影:ラリーズ編集部
写真:氏田知孝監督/撮影:ラリーズ編集部

――苦労を乗り越えて務めている監督生活で嬉しかったことはありますか?
氏田知孝監督:監督になってからは、女子が最初にインカレで3位に入ってくれて、男子が去年、今年と3位になってくれました。

去年の男子の3位は40年ぶりで、今年も「最低限3位」を目標に掲げてくれて、達成できたのは嬉しかったですね。

ただ、基本的に嬉しいことばかりで、若い彼らが私を信じてくれて色んなことを「どうしたら良いですか?」と日頃話してくれる。そういうところがやっぱ一番嬉しいことですかね。

日本大学
写真:インカレ2022でベスト4に入った日本大学/撮影:ラリーズ編集部

10年後、20年後も強い日本大学であれるように

最後に監督、主将それぞれに今後の目標を聞いた。

――今後の目標もお伺いしても良いでしょうか?
氏田知孝監督:あと4、5年で創部100年になる歴史ある日本大学卓球部なので、私たちの先輩が築き上げてくれた関東学生リーグ1部で優勝してた時期をもう一度作り上げたいですね。

そのために日々何をしなきゃいけないのか、努力をどうしていくのかを考えて行動していこうとは学生に伝えています。ただ、卓球だけではなくて生活まで全て1部優勝チームのオーラを持てるようにしていこうと言って、みんなで目指しているところです。

写真:関東学生リーグ2部優勝のトロフィー/撮影:ラリーズ編集部
写真:関東学生リーグ2部優勝のトロフィー/撮影:ラリーズ編集部

――キャプテンにも今後の目標をお伺いしてもよろしいでしょうか?
岩本拓海:自分はもうすぐ引退となってしまうんですけど、最後の秋のリーグ戦がキャプテンとして出る最後の団体戦なので、優勝するという目標を立てています。

今後の大きな目標ですと、ただ強いだけだとかっこよくないので、全ての面においてしっかりしていると思ってもらえて、魅力を感じてもらえるようにしたいと考えています。

10年後、20年後も強い日本大学であれるように、チーム作りをチーム全員でやっていけたら、というのは目標にしています。

写真:日本大学練習の様子/撮影:ラリーズ編集部
写真:日本大学卓球部の練習の様子/撮影:ラリーズ編集部

取材・文:山下大志(ラリーズ編集部)