2022年のインカレで創部初のベスト16に入ったのが北陸大学卓球部だ。

関東、関西、東海勢が強さを見せる学生卓球界の中で、“北信越地方の雄”として、近年実力を伸ばしている。

今回は北陸大学卓球部を率いる木村信太監督とキャプテンの亀井康平(北陸大学3年・粉河高出身)に話を聞いた。

「選手全員リクルーター」の意識で全国から選手が集う

木村信太監督
写真:練習終了時に選手に語りかける木村信太監督(北陸大学)/撮影:ラリーズ編集部

――北陸大学卓球部はどういう特徴のチームだと考えていますか?
木村信太監督:本学は26人の選手がおり、選手は全国22道府県と中国、韓国から入学しており、いろんな個性があるチームです。

信田旺介
写真:信田旺介(北陸大1年・北海道科学大学高出身)/撮影:ラリーズ編集部

木村信太監督:また、今年は5人の女子マネージャーが一度に入部してきてくれ、卓球経験のないながらも、SNSでの発信を主に担ってくれています。

本学を知っていただく上では、情報発信は大切ですので、マネージャーの仕事には感謝しております。

――地方の大学ですが、様々な地域から選手が集うのはどういう理由があるのでしょうか?
木村信太監督:本学は「選手全員リクルーター」としています。これは金沢に本店をおくゴーゴーカレーさんの理念で、一緒に働きたい者は自分たちでリクルートするという考えです。

本学でも一緒にプレーしたい選手をぜひ紹介して欲しいと伝えています。最近では母校の後輩であったり、同じブロックの選手であったり、情報を貰ってから試合を拝見し、勧誘などさせていただいています。

――北陸大学としての学業面でも何か特徴はありますでしょうか?
木村信太監督:本学は2023年度には理学療法学科も開設され、4学部6学科体制となる中で、中高の保健体育、高校の公民、中高の英語の教員免許資格も取得可能です。

卓球部の卒業生でも合わせて5人が中学、高校で教員となって現在も頑張っております。

教育実習にも参加した礒野辰哉
写真:体育の教員免許取得のため、4年生前期には教育実習にも参加した礒野辰哉(北陸大学4年生)/提供:北陸大学

おめでとうよりありがとうと言われるチームへ

写真:清掃活動のボランティアに励む北陸大学卓球部員/提供:北陸大学卓球部
写真:清掃活動のボランティアに励む北陸大学卓球部員/提供:北陸大学卓球部

――何度か取材でお話を伺った際に、雪かきや清掃などのボランティア活動にも取り組まれているのが印象的でした。
木村信太監督:近年のチームテーマを「おめでとうよりありがとうと言われるチームへ」としております。

卓球の競技だけではなく、練習場を出て活躍しようと意識しており、その中でもボランティア活動に力をいれております。

今年に入り、小学生の通学路見守り隊も実施しております。

写真:小学生の通学路見守り隊の活動/提供:北陸大学卓球部
写真:小学生の通学路見守り隊の活動/提供:北陸大学卓球部

――こういう活動は何がきっかけで行われているのでしょうか?
木村信太監督:こうした企画立案は全て学生が考えてプレゼンを行い実践しています。

こういった活動を通して、人間力がつき何にでも挑戦できるチームに成長していきたいと考えています。

高村勇気
写真:小学生見守り隊を企画立案した高村勇気(北陸大学2年) 北陸大学卓球部の次期主将/提供:北陸大学卓球部

幹部交代後は新キャプテンをサポート

11月の秋季北信越学生卓球大会までキャプテンを務めた亀井康平(北陸大学3年)にも話を聞いた。

写真:亀井康平(北陸大学)/提供:北陸大学卓球部
写真:亀井康平(北陸大学)/提供:北陸大学卓球部

――北陸大学では3年生がキャプテンを務めると伺いました。4年生がいる中、難しい点はありますでしょうか?
亀井康平:3年生が主将だとまさに中間管理職です。

3年生キャプテンとして、上には4年生がいて気を使いますが、それでも部のキャプテンとして方向性などを、しっかり示していかないといけません。

また全体を動かしていかないといけませんが、まだまだ社会のことは無知なので、様々なオンライン研修にも参加し、チームを動かすための知識をつけ全体をまとめられるように心掛けています。

――逆に今後は最上級生として、一つ下の代のキャプテンを支える立場となるわけですが、何か意識している点はありますか?
亀井康平:幹部交代以降は最上級生として、キャプテン経験者として次のキャプテンにそれぞれの学年との関わり方や、自分の考えの伝え方、自分以外の同期にしてもらうことなど、様々なことを伝えていきたいと考えています。

時には私からチーム全体に「こうしたらいい、こうするべき」など直接伝え、サポートしていきたいと考えています。

…あとは木村監督マニュアルをしっかり伝授します(笑)。

写真:亀井康平(北陸大学)/撮影:ラリーズ編集部
写真:亀井康平(北陸大学)/撮影:ラリーズ編集部

地方の大学でも戦えることを証明したい

最後に再び木村監督に話を聞く。

写真:木村信太監督/撮影:ラリーズ編集部
写真:木村信太監督/撮影:ラリーズ編集部

――今後も監督として北陸大学卓球部をどのようにしていきたいか展望をお聞かせ下さい。
木村信太監督:今後30年、50年と続いていける大学、チームになっていって欲しいと思っていますし、何でも挑戦できるチームになって欲しいです。

北陸大学卓球部
写真:北陸大学卓球部の練習場/撮影:ラリーズ編集部

木村信太監督:大学は最後の教育機関であり、ここで学んだことを就職活動の場で企業、採用担当者に見ていただくことになります。

本学は卓球プロ育成チームではないので、卓球部での課外活動を通して社会人基礎力を身につけさせ、プロ人材を生み出せるようにしています。

――最後に今後の目標もお伺いできればと思います。
木村信太監督:今年はインカレで創部初のベスト16にも入りましたので、次はインカレベスト8以上を目指し、地方の大学でも戦えることを証明したいですね。

また多くの人材を育成し、1人でも多く卓球の指導に携われるようになり、卓球競技の普及にも尽力して欲しいと願っております。

取材・文:山下大志(ラリーズ編集部)