今回は、卓球Tリーグ・T.T彩たまに所属する木造勇人について紹介していきます。プロフィール、プレースタイル、使用用具などの基本的な情報から、国際大会での戦績についても触れます。

木造勇人とは?

2018年のITTFワールドツアーチェコオープン男子シングルスU21で優勝、2019年の全日本選手権では張本智和とペアを組み、ダブルス優勝するなど、まだ大学生ながら国内外で活躍している選手です。一時は世界ランキング65位まで上がるなど、これからの活躍に期待できます。

Tリーグにも参戦しており、現在は琉球アスティーダに所属しています。

木造勇人のプロフィール

木造勇人(きづくりゆうと)は1999年10月22日生まれの24歳(2023年12月時点)で、愛知県一宮市出身です。木造は姉の影響で小学1年時に美崎クラブで卓球を始めました。

2009年の全日本選手権カブの部では優勝、2011年の全日本選手権ホープスの部では準優勝、13歳以下のカデットの部では優勝を果たすなど、小学生の時から頭角を現しました。

写真:木造勇人(愛知工業大学)/提供:ittfworld
写真:木造勇人/提供:ittfworld

愛知工業大学付属中学校に入学すると、全国中学卓球大会ではシングルス優勝、愛工大名電高校に進学すると、2017年のインターハイではシングルス、ダブルス、団体で優勝を果たし、3冠を達成しました。

高校卒業後は愛知工業大学に進学します。2019年の全日本選手権のダブルスで張本智和とペアを組み、優勝するなど好成績を残してきました。
 
木造勇人
写真:木造勇人/撮影:ラリーズ編集部

2019年から琉球アスティーダの一員としてTリーグにも参戦しています。2022年からの5thシーズンも琉球アスティーダから出場し、チームの2シーズンぶりの優勝に貢献しました。また、2021年のアジア選手権では団体戦の準決勝進出に貢献し、シングルスでもベスト8に入るなどの活躍を見せました。

愛知工業大学卒業後は実業団の名門・東京アートに入社予定でしたが、東京アートが卓球部の休部を発表したこともあり、木造は2022年のシーズンを無所属で過ごすことになります。しかし、それでも9月のTOP32福岡大会で4位入賞を果たすなど奮闘。同年のWTTコンテンダーチュニスでは、張本智和とのダブルスで見事優勝を飾りました。

2023年には日本リーグ2部所属の関西卓球アカデミーへの加入が発表されました。同時に、Tリーグでも2023-2024シーズンはT.T彩たまへと移籍しました。

木造勇人のプレースタイル

木造勇人の戦型は左シェーク両面裏ソフトドライブ型で、前中陣でのスピーディーな両ハンド連続攻撃を武器としています。

チキータレシーブを相手に打たせてからのカウンターも得意としていて、相手の強打にすばやく反応し、自ら振り切ってカウンターしていく場面が多く見られます。

木造勇人の使用用具

ニッタクの契約選手である木造勇人は、ラケットがバタフライの『アポロニア ZLC』で、ラバーは両面にバタフライの『テナジー05』を使用しているようです。

木造勇人の世界ランキング

現在の世界ランキングは202位(2023年12月時点)となっており、最高世界ランキングは64位(2022年5月)です。

木造勇人の世界ランキングは2017年の2月時点で145位だったものの、2017年6月には97位と短期間で急激にランキングを上げました。その後も徐々にランキングを上げ、2018年3月には65位となりました。

木造勇人の国内大会での主な戦績

2007年全日本選手権(バンビの部)男子シングルス:準優勝
2008年全日本選手権(カブの部)男子シングルス:準優勝
2009年全日本選手権(カブの部)男子シングルス:優勝
2010年全日本選手権(ホープスの部)男子シングルス:ベスト4
2011年全日本選手権(ホープスの部)男子シングルス:準優勝
全日本選手権(カデットの部)13歳以下男子シングルス:優勝
2012年全日本選手権(カデットの部)14歳以下男子シングルス:準優勝、男子ダブルス:優勝
2013年全中男子シングルス:優勝、男子学校対抗:優勝
2014年全中男子学校対抗:優勝
2015年インターハイ男子シングルス:準優勝、男子ダブルス:優勝、男子学校対抗:3位
2016年全日本選手権ジュニア男子シングルス:優勝
インターハイ男子シングルス:優勝、男子ダブルス:3位、男子学校対抗:優勝
2017年全日本選手権ジュニア男子シングルス:優勝、男子ダブルス:3位
インターハイ男子シングルス:優勝、男子ダブルス:優勝、男子学校対抗:優勝
2019年全日本選手権男子シングルス:3位、男子ダブルス:優勝
全日学男子シングルス:準優勝、男子ダブルス:優勝
2022年TOP32福岡大会男子シングルス:4位

木造勇人の国際大会での主な戦績

2014年チェコジュニア&カデットオープンジュニア男子シングルス:準優勝
サフィール国際オープンカデット男子シングルス:優勝
スロバキアジュニア&カデットオープンジュニア男子シングルス:ベスト4、ジュニア男子ダブルス:優勝
2015年グローバルジュニアサーキットファイナルジュニア男子シングルス:優勝
オーストラリアオープンU21男子シングルス:ベスト4
2016年オーストラリアオープン男子シングルス:ベスト4、男子ダブルス:ベスト4、U21男子シングルス:準優勝
世界ジュニア選手権男子団体:金メダル
2017年韓国オープンU21男子シングルス:準優勝
中国オープン男子ダブルス:準優勝、U21男子シングルス:優勝
ドイツオープン男子ダブルス:準優勝
世界ジュニア選手権男子ダブルス:銅メダル、男子団体:銀メダル
2018年チェコオープンU21男子シングルス優勝
2019年世界選手権ブダペスト大会男子ダブルス:ベスト16
2021年アジア選手権男子シングルス:ベスト8、男子団体:銅メダル
WTTコンテンダーラシュコ男子ダブルス:準優勝
2022年WTTコンテンダーチュニス男子ダブルス:優勝

まとめ

国内外で活躍を続けている木造勇人。まだまだ成長し続けており、今後の日本の卓球界を背負う選手となっていくでしょう。これからの活躍に期待できる木造勇人に注目です。

文:ラリーズ編集部