今回は、過去にTリーグ・T.T彩たまに所属し、現在はドイツブンデスリーガのザールブリュッケンに所属している神巧也について紹介します。プロフィール、プレースタイル、使用道具といった基本的な情報から、国際大会での戦績についても触れます。
2019年にプロ転向を発表し、約1年の間に世界ランキングを269位も上げる活躍を見せた神巧也のプロフィールを見ていきましょう。
神巧也とは?
神巧也は、パワフルなドライブとあふれんばかりのガッツが持ち味の選手で、全日本卓球選手権の男子シングルスで準優勝を果たすなどの実績を持っています。国際大会でも2019年のスロベニアオープンのシングルスでベスト4に入るなどの好成績を残しており、国内外で活躍しています。
現在はT.T彩たまの一員としてTリーグに参戦しており、セカンドシーズンにはキャプテンとしてチームを牽引し、シングルスで20マッチ出場13勝をあげ、リーグトップの成績を叩き出しました。
神巧也のプロフィール
神巧也(じんたくや)は、1993年3月2日生まれの29歳(2022年12月時点)で、青森県黒石市出身です。
神巧也は父親と兄姉の影響で卓球を始め、小学校時代は青森山田の下部組織でプレーしていました。しかし、卓球のエリートコースだったわけではなく、青森山田中学校の卓球部に入部できた理由は人数合わせがきっかけでした。そのため、最初は部内で最弱だったと語っており、このような環境でプライドに縛られず堂々と我が道を歩む強さを身につけました。
大学は明治大学に入学します。大学時代は全日本学生選手権でシングルス、ダブルスの2種目で優勝し、大学4年生時には海外リーグであるスウェーデンリーグに参戦。国内外で着実に成長を遂げた神は、翌年の全日本選手権では男子シングルス準優勝という輝かしい成績を残しています。
写真:神巧也/撮影:ラリーズ編集部
社会人になってからは実業団の名門・シチズン時計の一員として活躍します。前期、後期日本リーグでの個人成績はシングルス33勝16敗、ダブルス17勝10敗とチームに大きく貢献しました。神巧也がシチズン時計に所属した4年間、シチズン時計は4年連続でJTTLファイナル4に進出し、平成30年度後期日本卓球リーグ酒田大会では、なんと23年ぶりの優勝を果たしています。
プロ転向を表明した2019年からはTリーグに参戦しており、T.T彩たまに所属しました。キャプテンとしてチームを率いた2ndシーズンの通算成績は、シングルス13勝7敗、ダブルス4勝2敗と素晴らしい成績を残しています。#rdシーズン、4thシーズンは若手選手の台頭もあり、徐々に出番が少なくなっていきましたが、プレー面以外でもチームを盛り上げるなど、プロ選手としての姿勢を常に示してきました。
そして、2022年の5thシーズン開幕前に神巧也はT.T彩たまを退団し、ドイツブンデスリーガの強豪・ザールブリュッケンへの移籍を表明。同時に自身の所属先も、松平健太や岸川聖也らが所属するファーストに移しました。
ブンデスリーガでは限られた出番の中でも結果を残し、リオ五輪ベスト8のクアドリ・アルナ(ナイジェリア)に勝利するなど、衰え知らずのプレーを披露しています。
神巧也のSNS
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神巧也のプレースタイル
神巧也の戦型は、右シェーク裏裏のドライブ型で、変化のあるサーブとパワフルな両ハンドドライブを得点源としています。ガッツ溢れるプレーが魅力的で、勢いに乗ったときは非常に強い選手です。
神巧也の使用用具
神巧也の使用用具は、ラケットがヤサカの「リーンフォース SI」で、ラバーは両面にヤサカの「ラクザZ エクストラハード」を使用しているようです。
神巧也の世界ランキング
神巧也の世界ランキングは、2019年3月には314位でした。しかし、2019年にはスロベニアオープンでベスト4に入るなどの活躍を見せ、2019年12月には自己最高となる44位と一年弱の間に急激にランキングを上げました。現在の世界ランキングは164位(2022年12月時点)となっています。
神巧也の国内大会の主な戦績
2010年 | インターハイ | 男子学校対抗:優勝 |
2011年 | 全日本学生選手権 | 男子ダブルス:優勝、男子シングルス:優勝 |
全日本学生選抜 | 男子シングルス:優勝 | |
2015年 | 全日本選手権 | 男子シングルス:準優勝 |
全日本社会人選手権 | 男子シングルス:ベスト4 | |
2016年 | ジャパントップ12 | 男子シングルス:3位 |
2017年 | 日本リーグビッグトーナメント | 男子シングルス:準優勝 |
2018年 | 全日本選手権 | 男子シングルス:ベスト8 |
全日本実業団選手権 | 男子団体:優勝 |
神巧也の国際大会の主な戦績
2010年 | ジャパンオープン | U21男子シングルス:準優勝 |
2013年 | ジャパンオープン | U21男子シングルス:3位 |
2015年 | ベラルーシオープン | 男子シングルス:3位 |
USオープン | 混合ダブルス:優勝 | |
2016年 | オーストラリアオープン | 男子ダブルス:優勝 |
2019年 | スロベニアオープン | 男子シングルス:ベスト4 |
チームワールドカップ | 男子団体:ベスト4 | |
アジア選手権 | 男子団体:銅メダル | |
2022年 | WTTコンテンダードーハ | 男子シングルス:ベスト16 |
まとめ
2019年にはTリーグでシングルスで20マッチ出場13勝をあげ、リーグトップの成績を叩き出し、世界ランキングも大きく上げ、大躍進を見せた神巧也。彼のガッツ溢れるプレーは今後も日本の卓球界を大いに盛り上げてくれるでしょう。成長し続ける神巧也の今後の活躍に注目です。
文:ラリーズ編集部