気づけば1歳11ヵ月になる息子が、相変わらずかわいい。最近では少しずつ言葉を覚えてきて、気に入った単語を繰り返し口に出してはニヤニヤしている。

 息子のお気に入り単語ランキングで目下のところ急上昇中なのが、「トトロ」。言わずと知れたジブリ映画の大人気キャラクターだが、そのフォルムをひと目見て大いに気に入ったらしい。トトロのビデオを流せば食い入るように見ているし、それっぽい質感の生き物(熊とか猫とか)を見るととりあえず指をさして「トトロ!」と言うようになった。かわいい。宮崎駿恐るべし。

 さて、前回の記事で、子どもが生まれる前にカメラを用意しておけばよかったと若干後悔したことを記した。出産直後の貴重な3ショット撮影はなんとかスマホ(iPhone 6s)で乗り切ったものの、その時点で「デジカメ買わねば!」と心に決めていた。今回は、実際にカメラを購入するまでに考えたことを話していきたい。ただ、子どもが生まれてすぐはなにかと忙しい。カメラの話の前に、そのあたりのことも少し振り返っておく。

■生まれた直後はバタバタ!カメラどころではない

 金曜日の朝に息子が生まれて、まずは親や知人への連絡をひととおり済ませる。会社は当然のごとく休みを取り、一旦家に帰って仮眠。その後、妻の着替えなど諸々を用意して再度病院へ。翌日からは3連休で、それぞれの実家(愛媛と長野)からやってきた親たちを出迎えたり、埼玉に住む妹夫婦も一応出迎えたり、なぜかケーキ持参でいきなり病院にやってきた後輩も渋々出迎えたり。初めてのオムツ替えやミルクをやることにも挑戦。この時点ではまだ目が開いておらず、口元になにかを近づけるととにかく必死で吸いつく姿を見て、「おいおいおい、生まれていきなりこのかわいさか」と衝撃を受けたことを覚えている。

 早いもので、休み明け水曜日には退院。そのまま、予約していた“産後ケアセンター”へ移動する予定だったため、転院準備と退院手続きに追われる。ちなみに、新生児ひとりにつき42万円が健康保険から支給される「出産育児一時金」という制度がある。この42万円は自動的に退院時の支払いに充てることができるので(対応していない病院もある)、窓口では差額分のみを用意しておけばよい。これは地味にありがたかった。

 余談だが、産後ケアセンターは、助産師さんや専門のスタッフが24時間サポートしてくれる施設。授乳ケアや育児指導が受けられるほか、栄養満点の食事もついてきて、子どもを預けて外出することも可能。母親にとって産後の1ヵ月は体力的にも精神的にも一番きつい時期だと聞くし、その時期をリラックスして過ごせるなら、ということで利用してみた。結果、ケアセンターのおかげで妻も私も(おそらく息子も)非常に快適に過ごすことができ、順調な育児生活のスタートを切ることができた。センターのこまかい話についてはまた別の機会に記したいと思う。

■スマホの不満点は「暗所」と「ボケ味」

 妻と息子をケアセンターに送り届けた後、少し時間に余裕ができた。出生届や健康保険などの各種手続きはまだ残っていたが、ともかくカメラもこのタイミングで買ってしまうことにした。

 そもそも、デジカメが必要だと思ったきっかけのひとつは息子が生まれる前に夫婦で行った海外旅行。このときはデジカメは持たず、iPhone 6sですべての写真を撮影した。旅行中、iPhoneの画面で確認している分にはあまり気にならなかったが、帰国してパソコンの画面で見たり、記念につくったフォトブックの仕上がりを見たりしたときに、やはり物足りなさを感じてしまった。具体的には、暗い場面や夜の写真ではどうしてもノイズが目立ってしまうことと、いわゆる“ボケ味”のある写真がスマホでは撮りづらいこと、この2点が気になる部分だ。

 生まれていきなりかわいい息子は、朝も昼も夜もきっとかわいいので、暗所が苦手だなどと言っている場合ではない。風景などを撮影するのであれば「ボケ」なくともよいが、被写体が息子の場合は圧倒的に息子が主役なので背景はがっつり「ボケ」させたい。

■高画質でコンパクト、「高級コンデジ」が狙い目?

 それを踏まえて、どんなカメラを選ぼうと思ったか。まず、前提として妻と共用で使うため、操作や手入れが面倒だったり、大きすぎたり重すぎたりするものはNG。この時点で、レンズ交換式の一眼レフカメラは基本的に対象外。ミラーレスは少し悩んだが、レンズの扱いに自信が持てず、今回は敬遠した。

 かといって、あまり安いコンデジ(コンパクトデジタルカメラ)を買っても意味がない。スマホのカメラはどんどん進化しているし、実際、上述した不満点を除けばiPhoneのカメラもかなり高クオリティの写真が撮れる。当然、カメラよりも小さくて軽いし、スマホで十分ということになってしまう。

 そこで狙いをつけたのが、“高級コンデジ”と呼ばれるカテゴリーの商品。明確な定義はわからないが、大型のセンサーと高画質で明るいレンズを搭載していて、一眼に近しい撮影が可能なコンデジ、ということらしい。通常のコンデジと一眼レフカメラの中間の商品というイメージだろうか。スマホより高画質で、かつ使いやすいカメラという点では今回の目的にぴったりな気もする。その中で、下記の点を意識して購入するカメラを選んでみた。

■価格/サイズ/操作性/Wi-Fi対応/動画性能/ファインダー

【価格】
特に根拠はないものの、自分の中でなんとなく5万円以上でないとスマホとの差が出にくいのでは、というラインがあった。予算から考えるとさすがに10万円以上は出せないので、その間の価格帯で商品を探すことにした。

【サイズ】
極力コンパクトなものを優先した。高級コンデジの中には、かなり高倍率のズームを搭載した「ネオ一眼」と呼ばれるような機種も含まれており、これらはサイズ的に大きすぎるので対象から外した。

【Wi-Fi対応】
夫婦間での共有や、両親に写真を見せる際にはスマホから送ることになる。いちいちPCを介するのはさすがに面倒なので、Wi-Fiは欲しいところ。

【動画】
せっかくそこそこの値段のカメラを買うので、できれば動画撮影用も兼ねてしまいたかった。子どもの運動会とか、想像しただけでも楽しい。動画に強いかどうかはスペックを見ただけではちんぷんかんぷんだったので、ここは素直に量販店の店員さんに聞いておすすめしてもらった。

【ファインダー】
これは無くてもよいかと思ったが、屋外で日差しがきついと液晶画面が見づらいこともあるし、なにより、ファインダーを覗いて撮影するとなんとなくかっこいい。できればあるものを選びたい。

■電気屋で実物をチェックして購入!

 大まかにこれらのようなことを念頭において、事前にWebでできるかぎり情報を収集。そして上記の条件や口コミの評判などを元にいくつかの候補を絞り込んでから、いざ電気屋へ。絞り込んだ機種それぞれの実機をチェックしつつ店員さんに色々と話をきいた。その結果、最終的に購入したのはソニーの「RX100M3」というカメラ。思い描いていた条件をすべて満たしており、Web上の評価も高かった。デザインも好みだったので、その場で妻に電話を入れて「買うよ!」と報告して了解を得た。価格は確か7万円台だったと思う。Amazonで見る限りは今もそんなに値段が落ちていないようだ。

 ようやく、念願のカメラをゲット。早く息子を撮ってみたかったが、ケアセンターから戻ってくるまでまだ数日あったのでしばらくはお預け。なお、新しいカメラの記念すべき最初の被写体は、庭にふらっと現れた白猫だった。とてもいい感じに撮れたので、選択が間違っていなかったと安心した。

次回、「第3回 メーカーに聞く!デジタルカメラのここが凄い!」に続く