中央広播電台などの台湾メディアは4日、中華民国対外貿易発展協会(TAITRA)と日本貿易振興機構(ジェトロ)が3日から4日にかけて東京で年度会合を行い、双方が第三地(国と地域)市場の開拓で提携することで合意したと報じた。台湾側からは具体的地名としてインドが挙げられ、日本側も強い関心を示したという。

TAITRAは台湾政府と協力して対外貿易促進のために活動する公益財団で、日本を含む世界各地にも拠点を設けている。ジェトロとの年度会合は11回目で、双方の企業により多くの商機をもたらすため、提携して第三地市場を開拓することや人材交流や産業協力を行うことを盛り込んだ覚書が交わされた。

TAITRAの黄志芳董事長(理事長)は、台湾と日本がインドにおいて電動自動車やスマートシティ関連の分野で提携することを提言。ジェトロの石毛博行理事長も強い関心を示した。双方は今後、連絡のパイプを作り、日本・台湾・インドの三者がウィンウィンの関係になることを目指すという。

ジェトロは世界市場の開拓などを図る日本の中堅・中小企業を念頭とする支援システムである「新輸出大国コンソーシアム」に取り組んでいる。ジェトロは同取り組みを環太平洋連携協定(TPP)のメリットを最大限に生かすものとしている。中央広播電台は、今回の会合の結果、台湾側も「新輸出大国コンソーシアム」の恩恵を共有することになったと報じた。

日本側が関心を持つ農林水産品の輸出については、TAITRAが台湾におけるもっともすぐれたプラットフォームになり、高雄国際食品展や台湾国際漁業展などの場を提供することを提案。ジェトロも強い関心を示したという。

台湾の蔡英文政権は「新南向政策」として、東南アジアや南アジアとの連携強化を進めている。主たる目的は経済の活性化で、馬英九前政権期のような過度の対中依存は台湾の独自性を危うくするとの認識がある。

台湾はまた、TPPへの参加に意欲を示している。中国は、台湾の蔡英文政権は「1つの中国」の大原則を認めていないとして、台湾が国際組織に関与することを妨害している。日台がインドなど第三国への進出で提携を強化すれば、中国が改めて対抗措置を講じる可能性もある。(翻訳・編集/如月隼人)