旧日本軍の韓国人元従軍慰安婦、李容洙(イ・ヨンス)さん(92)が14日、ソウル市鍾路区の日本大使館を訪れ、慰安婦問題を国際司法裁判所(ICJ)に付託するよう菅義偉首相に求める手紙を大使館に手渡した。4月14日、韓国・聯合ニュースが報じた。
日本軍慰安婦問題ICJ付託推進委員長でもある李さんはこの日、ソウル市中区のプレスセンターにおいて記者会見を実施。「韓国と日本は隣国だ。憎み合ってはならない」とした上で、「(日本の)過ちを明らかにし謝罪を受けなければ、私の名誉は回復されない」と語った。
また「これ以上は、争いたくも恨みたくもない。罪は憎むが、人は憎まないとずっと言っている。だから国際司法裁判所に付託するのが願いだ」と強調。そして「国際司法裁判所において判決が出れば、私はそれに従う」とし、「新型コロナウイルスのワクチンを接種してバイデン米大統領に会いに行き、慰安婦問題を解決してほしいとお願いするつもりだ」と述べたという。
李さんは菅首相に宛てた手紙に「慰安婦問題の被害者中心主義による解決と日韓両国の和解に向け、慰安婦関連の紛争を国際司法裁判所に付託し、国際法に基づく権威ある判決を求めることを提案する」との旨を記した。
また慰安婦問題の争点として、国際司法裁判所が判断すべき以下の4事項も記したという。
「1930年代から第二次世界大戦中における旧日本軍の慰安婦制度は国際法に違反するのか」「慰安婦制度が国際法上違反となるのであれば、日本が取るべき責任は何か」「韓国籍の元慰安婦の個人請求権は、日韓請求権協定と2015年の慰安婦問題日韓合意において消滅しているのか」「元慰安婦に対する日本政府の賠償責任を認めた、韓国の裁判所による2020年1月の判決は、国際法に合致するのか」
李さんと共に日本軍慰安婦問題ICJ付託推進委員会を結成した延世大学法学研究院のシン・フィソク博士は、「16日に菅首相がバイデン米大統領と首脳会談を行う予定のため、これに合わせ、米国でも慰安婦問題解決運動をする個人や団体がICJ付託を要求する書簡を出すことにした」と語っているという。
この記事を見た韓国のネットユーザーからは「これまで自分たちに協力してくれた人や団体を裏切る行為だと分かっていないんだな。残念だ」「不幸な過去には同情するが、あの時代は誰もが苦しんだし、独立運動に命を捧げ今まで生きてきた人もいる。政治的に利用されれば他の元慰安婦の顔を潰すことにもなるぞ」「日韓協定を結んだ人たちや、それを支持する政党に対してまずは話をすべき」「大統領はそんなに暇じゃない」「そんな主張が通じるならばすでに日本と話はついてる」「つらい気持ちは分かったから、もうじっとしていてほしい」など、冷ややかなコメントが多く寄せられている。(翻訳・編集/丸山)