2019年8月2日、環球時報は、日本による韓国への輸出管理強化は孫子の兵法を実践しているとする記事を掲載した。筆者は中国科学院大学の呂本富(リュー・ベンフー)教授。

呂教授は、2日に日本が韓国をホワイト国から除外することを閣議決定したことを紹介。韓国は強く反発しているが、7月初旬に日本が韓国への輸出管理を強化し始めて以降、韓国は世界貿易機関(WTO)への提訴の検討や、米国による仲裁の依頼、日本製品不買などを行ってきたが、ほとんど効果がないと指摘した。そして「日韓両国がやっていることの是非について判断するには材料が少ないが、孫子の兵法を見れば日韓の現象について理解するのは難しくない」と論じた。

呂教授が指摘したのは、孫子の兵法にある「少則能逃之、不若則能避之、故小敵之堅、大敵之擒也」。(自軍が)少なければ退却しないと敵の捕虜になってしまうので、防戦だけでは必ず負けてしまうということだと解説した。

その上で、日本が輸出管理を強化した半導体製造などに必要な3品目の輸入額は、韓国の半導体輸出額からすると微々たる額だが、これら3品目の材料がないと半導体を製造できない核心的な材料であると指摘。韓国経済は半導体が支柱産業であるため、「日本企業はこの業務を失っても構わないかもしれないが、韓国は受け入れることのできないことだ」と分析した。

呂教授は、「日本の韓国に対する強硬姿勢は、この川上産業の原材料と設備方面での強みにあり、これらは技術的なハードルが非常に高く、特に材料では日本企業の製品はほかで代替できない」とした上で、「日本の川上産業の技術は非常に先進的で、この技術的優位性はもともと高く、さらに川上へと進んでいくのは最良の選択である」と分析。日本の策略は、孫子の兵法の「五則攻之、倍則分之、敵則能戦之(敵の5倍であれば攻め、2倍であれば敵を分断し、互角のときは全力で戦うの意味)」にまとめることができ、特に「五則攻之」を実践していると論じた。

呂教授は、こうした日韓両国の方法から中国が学べることとして、「わが国はサイズが巨大で、日韓両国の発展戦略を兼ねることができる。つまり、川上産業へ発展すると同時に、川下産業をも独占することができる」と分析した。

呂教授は最後に、華為技術(ファーウェイ)の任正非(レン・ジョンフェイ)CEOの「唯一の供給ルートは選択せず、2、3社の供給業者を確保する。1社しかない場合は自社で研究開発して予備を確保する。米国政府が米国企業の部品を売ることを許可するなら、自分もこの部品を持っていたとしても、米国企業から買う」との意見を参考にできるだろうと結んだ。(翻訳・編集/山中)