中国科学院国家天文台FASTプロジェクト部が4日発表した情報によると、中国の電波望遠鏡「FAST(天眼)」は初めて高速電波バーストの重複発生を複数回観測し、現在全世界で知られているうち最多のパルスを捕捉した。科学者によると、この「宇宙の奥深くの神秘的な電波信号」は地球から約30億光年離れており、現在すでに航空機及び衛星などの干渉要素を取り除き、その後の交差検証を進めている最中だという。科技日報が伝えた。

天文学界で最近注目を集めている高速電波バーストは、近年発見された天体現象だ。世界の科学界は現在、高速電波バーストの発生源について合理的な説明を行えていない。人類は2007年に初めて高速電波バーストを発見した。現在まで世界で報告されている数は100にも満たない。高速電波バーストは通常、一度発生すると痕跡が失われ、予測もできない謎の現象だ。米アレシボ天文台は2015年に初めて高速電波バースト「FRB121102」の重複発生を観測した。データを分析したところ、この信号源は地球から約30億光年離れた矮星の中に位置する。

中国科学院国家天文台の張馨心(ジャン・シンシン)エンジニア補佐によると、FASTが今回のリアルタイム探査装置で発見したのもFRB121102だった。FRB121102を捕捉するため、ビームレシーバー(計19本)に設置された高速電波バースト端末は、1カ月以上にわたり観測を続けていた。FASTは今年8月30日午前に初めてFRB121102からのパルスをリアルタイムで観測した。FASTのエンジニアチームは直ちに作業計画を調整し、FRB121102のその後の観測を全力でサポートした。FASTはその後連日、FRB121102から毎日数十のパルスを観測。9月3日だけでも20以上に上った。FASTはこれにより大量の高S/N比パルスを捕捉し、観測したパルスの数は現在世界で知られているうち最多となった。現在、データの交差検証とさらなる処理が行われている。(提供/人民網日本語版・編集/YF)