韓国の葬儀場で起きた意外な出来事が、ネットユーザーの間で話題になっている。8日、韓国・朝鮮日報が伝えた。

記事によると、韓国のオンラインコミュニティーに7日、「生きていると葬儀場でこんなことが」というタイトルの文章が投稿された。投稿者は、「前職の同僚の母親が亡くなり、弔問してきた」とし、「故人は亡くなるまで10日間ほど食事が取れず、最後に食べたいと言っていたことから、遺族が故人の好物の味噌チゲとタクトリタン(鶏肉と野菜の甘辛煮込み)を注文し、弔問客らと一緒に食べようとしていた」と説明。「そして出前を依頼した料理が届いたが、遺族らが領収書を見ながら驚いているので不思議に思っていると、領収書を持ってきて見せてくれた」とつづった。

投稿者が公開した写真にはその領収書が写っており、配達場所は葬儀場で、注文時の要求事項欄には「母が生前好きだった料理なので注文します。葬儀場の前に着いたら連絡をお願いします」と書かれている。これに対し、味噌チゲを配達した食堂は「悲しいお気持ちは計り知れませんが、お悔やみを申し上げるとともに故人のご冥福をお祈り致します」と書かれた封筒に弔慰金3万ウォン(約2800円)を入れ、領収書と共に渡してくれたという。

また、タクトリタンを注文した店からも、「私も父を亡くしてつらい時期がありました。父のことを思いお代は頂きません。おいしく召し上がってください」と書かれたメモを受け取ったとのこと。投稿者は「まだこの世は温かいようだ。こういう出来事は広く知らせるべきだと思い投稿した」とつづっている。

味噌チゲを配達した食堂の店主は8日、記者からの取材に対し、「葬儀場に届けてくれという依頼は初めて受けた。注文をキャンセル扱いにして代金を受け取らないようにしようと思ったが、その場合客に通知が届いてしまうので、その時財布にあったお金を弔慰金として渡した」とし、「店名は載せないでほしい」と話したという。

この報道を見た韓国のネットユーザーからは、「この世もまだ捨てたものじゃないね。人情は生きている」「本当に素晴らしい人たち」「この2つの店は、店名を公表しなくてもきっといいことがあるはず。商売が成功してお金持ちになってほしい」「記事を読んで涙が出てきた。今日は悲しいことがあったので慰められた」「苦しい状況にある自営業者の方々の行動を、政治家は見習ってほしい」など、称賛や感動の声が多く寄せられている。(翻訳・編集/丸山)