スペイン紙エル・パイス(電子版)は4日、「新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)は、世界の半分の国の財政に大きな穴を残している」とする記事を掲載した。

中国メディアの参考消息網が7日、その内容を要約して、次のように伝えている。

新型コロナウイルス感染症によって引き起こされた経済危機はまだ終わっていない。経済活動の中断による収入の減少と緊急事態に対処するための支出の増加は、巨額の「請求書」を残すだろう。一部の国ではこの問題についての議論がすでに始まっている。

ブリュッセルは、危機対策資金の一部を支払うために440億ユーロ(約5兆3381億円)を調達する新しい税収を提案している。ラテンアメリカでは、最も裕福な人々への増税が再び注目されている。サウジアラビアなど一部の国では、増税が行われている。スペインのペドロ・サンチェス首相は、次の税制改革を「必然的」であると考えている。この「公衆衛生の津波」を取り巻く疑いにもかかわらず、それは重要な副作用をもたらし、世界の半分の国の財政を揺るがすことは明らかだ。

経済活動の中断による収入の減少と緊急事態に対処するための支出の増加は、巨額の「請求書」を残すだろう。国際通貨基金(IMF)は、2020年に世界の債務が国内総生産(GDP)の101.5%に達すると予測している。これは19年に比べて約20ポイント高い数字だ。経済協力開発機構(OECD)のパスカル・サンタンマン租税政策・税務行政センター局長は、「現在の支出を税金で支払う必要があることは明らかだ。しかし、危機全体の支払いに税金を使うべきかどうかについての答えはノーだ。08年の過ちは、財政再建を早急に行おうとしたことであり、それが経済成長を殺した」と述べている。

専門家の一般的な見解は、現在税収を調整することは将来的に請求額の増加につながるというものだ。

新型コロナ危機と大恐慌の間の共通点は多くない。その起源、影響の範囲、および損害の制御は異なる。大恐慌と比較して、各国政府はより大きな災害を回避するためにより迅速な行動をとっている。東京からワシントンまで、ほぼすべての中央銀行が市場に流動性を注入している。景気回復に予想される必要な時間も大恐慌時とは異なる。すべての機関は21年に強い反発を予想しているが、失われた地盤を完全に回復するには、アジアと一部の発展途上国を除いて不十分だ。経済が流行前のレベルに戻る国はそれほど多くなく、支出の面で圧力がかかり続けるだろう。

専門家が不均衡に対処するために最初に提案したレシピは、構造改革を実施して生産性を回復させ、さらなる経済成長への道を開くことだ。安定した経済成長を維持することは、財政を強化する主要な方法だ。

ブリュッセル欧州世界経済研究所のジョルト・ダーバス氏は、「私たちは過去の過ちから学んでいるが、奇跡を行うことはできない。私たちは、どのくらいの財政と税の調整が必要かという困難な問題に直面するだろう」と警告する。

経済協力開発機構(OECD)の最近の報告書は、税収と請求書のギャップをいつどのように解決できるかはまだ分からないと認め、普遍的なレシピは存在しないと述べている。各国には財政主権や、さまざまな税の組み合わせ、出発点がある。

ダーバス氏は、税負担がすでに高い欧州では、調整は21年または22年まで行われないとの見方を示し、気候変動やデジタル化率などの要素を考慮に入れて、問題を解決する際に全方位的な視点をとるよう当局に求めた。同氏は、「現在の環境税は比較的低く、税率を上げることは理にかなっている。危機発生以前のもう一つの課題は、欧州連合(EU)によるAmazon、Google、Facebookなどの多国籍企業への課税方法だ。この点に関して、ブリュッセルはすでに提案している」と述べている。(翻訳・編集/柳川)