2021年4月13日、韓国メディア・韓国日報によると、日本政府が福島第一原発で増え続ける放射性物質を含む処理水を海洋放出すると決定したことを受け、韓国の自治体が強く反発している。
記事によると、済州道の元喜龍(ウォン・ヒリョン)知事は同日午後に国会で記者会見を行い、「日本政府が一方的に放出を決定すれば、駐日日本総領事を招致し、日本大使に強く抗議する」と述べた。また「自国民だけでなく、中韓など隣国に放射能汚染水についての正確な情報を提供し処理過程を協議しなければならない義務を日本政府が捨てた」と強く糾弾、韓国政府に対し「遺憾表明ばかりしている場合ではない。できる限りの措置を取らなければならない」と強い対応を求めた。さらに、済州道内の専門家らと話し合い、国際法および国内法上の対応策作りに乗り出したことも明かにした。
全羅南道(チョンラナムド)では、日本産水産物の輸入全面中止を宣言。金瑛録(キム・ヨンロク)知事は「日本政府が125万トンを超える莫大な量の放射能汚染水を2051年まで放出することにしたことは、道民の安全を深く脅かす行為であり絶対に容認できない」と警告し、「島と海洋、干潟が生活の基盤である人々を保護するため、放射能の流入検査を一層強化する」との考えも示したという。
日本と最も近い釜山市も「未来世代の安全と世界の海洋生態系を保護するためには、日本の放射能汚染水の放出はあってはならないこと」と遺憾の意を表明。今後、在釜山日本総領事館を訪れて福島原発の放射能汚染水関連情報の公開と国際基準に合った処理方法を求める内容を伝える計画で、朴亨ジュン(パク・ヒョンジュン)市長は「中央政府と国際社会との協力を通じて、断固として立ち向かう」とした。
竹島の領有権をめぐり日本と対立する慶尚北道(キョンサンブクド)は、民間の環境監視機構と共に放射能汚染水が海域に及ぼす影響を四半期ごとに調査するなど迅速な対応に乗り出しており、長期的にも浦項(ポハン)工科大学に放射能の影響をリアルタイムで監視できる地方測定所を誘致するなど道民を保護するための計画を立てたという。
忠清北道(チュンチョンブクド)地域で活動する環境団体・青いアジアセンターは韓国政府に対し、日韓の軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の破棄で対抗するよう求めたという。
この他、日本の放射能汚染水放出を阻止する広域自治体レベルの協力も本格化する見通しだと記事は伝えている。
これを受け、韓国のネット上では「日本はあまりにも自己中」「日本産の水産物輸入反対!」「交流を絶とう」と憤る声をはじめ、「水産業に携わる人たちは今後数十年にわたって生活が苦しくなるだろう。だって日本が放出したら、いくら韓国産と言っても食べないと思う」「韓国の海域に入って来るまで1年かかるという。放射能は一度入ってきたら半減するまで早くとも数百年かかる。これは侵略とみなせる」など不安の声が続出している。
また「いつも日本の肩を持つ米国が問題」「米国と組んで『異常なし』と海に放出するなんて、良識ある日本人たちさえも強く反発する事態」と怒りの矛先は米国にも向けられており、韓国政府に対しても「政府は何やってるの?」「遺憾表明が好きだよね」など厳しい指摘が寄せられている。(翻訳・編集/松村)