2021年7月26日、観察者網は、中国でメイド喫茶が一過性の流行に終わった理由について分析する記事を掲載した。以下はその概要。

日本で人気のあるメイド喫茶だが、中国ではいささか合わなかったようだ。中国のメイド喫茶は200軒足らずにまで減少しており、2016年ごろに次々誕生した店は運が良ければ3〜5年もち、運が悪いと3カ月から半年で潰れていった。潰れた店では、メイドへの給料未払い現象も発生した。

中国でメイド喫茶が定着しなかったのは、その消費水準が国情に合わないからだ。メイド喫茶の客単価は見た目では中国の中高級レストランと同じ程度だが、入場料、個室料金、メイドサービス料など「目に見えない料金」が多く隠されている。そして、メイド喫茶はリピート客に著しく依存する業種である一方、普通の「オタク男子」が足繁く通うにはお金がかかりすぎたのだ。

また、監督管理の不十分さと市場の混乱により、中国のメイド喫茶は「グレー産業」となってしまっている。この点、日本のメイド喫茶はすでにひとつの産業として成り立っており、顧客との接触に対する厳しい規定、顧客側の行動ルールなどが設けられていることで、秩序が保たれている。

そして最も重要なのは、メイドが顧客に対してではなく、顧客が「何を注文するか」に対して強い関心を持っており、顧客により多くお金を使わせようということに執心している点だ。それゆえ、「ご主人さま」という言葉にも気持ちがこもっていない。「メイド喫茶の子はかわいいけれど、萌える感じは全くしない」と多くの人が語るのもそのためだ。

一方日本では、メイドを対象としたコンテストが開催されたり、芸能事務所のスカウトが未来のスターを発掘しにメイド喫茶を訪れたりすることから、アイドルになることを夢見てメイド喫茶で「修行」を積む女の子が多く、メイドの「プロ意識」が高い。

総じて、マンガ・アニメ・ゲームのACG文化が乏しい中国では、メイド喫茶は一過性のブームにすぎず、長続きする商売ではないようだ。(翻訳・編集/川尻)