2021年10月5日、華字メディア・日本華僑報は、日本国内で全く日本語のできない中国人が高齢者を相手に金銭をだまし取る事件が相次いでいると報じた。

記事は、今年2月に埼玉県所沢市に住む80代の女性が詐欺事件の被害に遭ったとし、その手口を紹介している。郵便局員を名乗る人物から電話があった後、続けて警察を名乗る人物からも「あなたのキャッシュカードが犯罪に使われたので、カードを交換する必要がある。新しいカードを持った人物を自宅に派遣する」との電話があったという。

警察を名乗る人物は電話の中で「新型コロナの感染対策として、担当者はマスクと手袋を装着して訪問する。あなたと接触することはない」と女性に伝えたとのことだ。

そして翌日、「担当者」と思しき男が女性の自宅を訪れたが、本人は一言も喋らず、男が持つ携帯電話を通じて「警察官」が女性と意思疎通を図った。「警察官」は女性に対し、キャッシュカードを男の持つ封筒に入れるよう指示すると、さらにハンコを取ってくるよう求めた。男はその間に封筒をすり替え、女性が戻ってくると「警察官」が「所定の日が来るまで、封筒を開けないように」と言い聞かせ、その後男は去っていった。それからしばらくして、女性が封筒を開けてみると中にはキャッシュカードではなく白いプラスチック片のみが入っていたことに気づき、警察に通報した。警察は女性の前に姿を見せた男が「日本語のできない中国人」とみて捜査を進めているという。

記事は、同様の手口で4月に他人のキャッシュカードから100万円をだまし取った中国人留学生の女が8月に逮捕されたと紹介。捜査の結果、女は在日中国人向け求人サイトで「日本語できなくてもOK」「高収入」という触れ込みで募集されていた「仕事」を見つけ、中国語のSNSソフトを用いて黒幕と連絡を取り、指示を受けていたことが明らかになったとしている。

その上で、現地の言葉が話せず、本来は詐欺など働くことができない人物が、新型コロナの影響によって詐欺グループに加わる機会が生じていると指摘。また、日本語のできない外国人を実行役に起用する背景には日本の労働力不足もあるとし、詐欺を繰り返す上で新しい実行役を探す必要がある中で、新型コロナによる「非接触」の推奨を逆手に取った詐欺グループが、日本に来たばかりの外国人に目をつけるようになったと伝えた。(翻訳・編集/川尻)