2021年10月29日、中国紙・環球時報は、社会問題をクローズアップしすぎる韓国のポップカルチャーが「ソフトパワー」の道具になるかを判断するのは難しいとする記事を掲載した。

記事は、韓国・延世大学教授で政治学が専門のパク・ミョンリム氏が韓国メディア上で発表した文章の中で「いつしか、韓国のカルチャーが世界に向けて発信されるのが日常茶飯事になった。映画『パラサイト』、BTSに続き、ドラマ『イカゲーム』が21世紀の韓国カルチャーの一部分になった」との見解を示したと伝える一方で、ある韓国メディアが「『パラサイト』が階級格差を象徴しているならば、『イカゲーム』は韓国社会が無限の競争に向かっている様子の縮図であり、韓国という債務共和国に対する訴えだ」と評し、いわゆる「韓国カルチャー」のコンテンツが韓国社会のダークな部分を露呈するものであると指摘したことを紹介した。

その上で、韓国・聯合ニュースが25日、経済協力開発機構(OECD)が同日発表した情報で、韓国の2018〜19年の相対的貧困率(標準可処分所得の中央数の50%に満たない人口の割合)が16.7%と調査対象37カ国の平均値11.1%を5.6ポイント上回り、4番目に高い数字になったことを紹介し、「『イカゲーム』は現在の韓国における悲しみの自画像だ」と評するとともに、相対的貧困率の高さと「イカゲーム」の世界的な人気が強烈なコントラストを形成していることに「苦い後味が残る」としたことを伝えている。

そして、英誌エコノミストが「ポップカルチャーの成功を利用して、国のソフトパワー強化の努力のリターンが得られるかを判断するのは難しい」とし、韓国で最も人気のある映画やテレビ番組は社会問題にクローズアップしすぎているために「民族主義的なPR活動」には向いておらず、北朝鮮のプロパガンダ機関ですら韓国の生活がどれほど怖いかという説明に用いている状態だと評した上で、「ソフトパワーが巨大なミスや弱点を克服するにはまだ不十分だ」との認識を示したと伝えた。(翻訳・編集/川尻)