中国では数年前から、高速鉄道などで他人の指定席に勝手に座り、それを指摘されても占拠し続ける「覇座」行為が社会問題になっている。中国国営中央テレビ(CCTV)のニュースサイトはこのほど、「覇座」が初めて交通運輸法規に盛り込まれ、違法行為に属することになると報じた。

記事によると、中国全土の鉄道を所管する国家鉄道局はこのほど、「鉄道旅客運輸規定」に関する意見募集稿を公示し、一般からの意見を募集している。その第28条に「切符や証明書の改ざんまたは偽造による乗車や無賃乗車、覇座を発見した場合は、速やかに公安機関に通知しなければならない」とある。切符や証明書の改ざんまたは偽造による乗車は、鉄道当局が重点的に摘発してきた違法行為だが、「覇座」という言葉が交通運輸法規に現れるのはこれが初めてとなる。

記事が弁護士のコメントとして伝えたところによると、現在の法律法規の多くが「覇座」を「非文明的行為」に属するものとして「文明」面から改善を呼び掛けており、違法犯罪行為と同等のものとして「法律」面から厳罰に処するということはしていない。

「覇座」に対しては現状、運輸の秩序と運行の安全に危害を加えたとして、「治安管理処罰法」の第26条が適用されることが多い。同条では「5日以上10日以下の拘留に処し、500元(約8900円)以下の罰金を併科することができる。情状が比較的重い場合、10日以上15日以下の拘留に処し、1000元以下の罰金を併科することができる」としている。

中国版ツイッターの微博(ウェイボー)では、中国の複数のメディアが「鉄道での覇座は今後、違法行為に属する」とのハッシュタグを付けてこの情報を伝えており、中国のネットユーザーからは「もともと違法行為ではないのか」「法執行が強化されるのは良いこと」「鉄道内でのイヤホンからの音漏れも違法行為とすべき」「靴脱ぎも(交通運輸法規に)盛り込んで」などのコメントが寄せられていた。(翻訳・編集/柳川)