2021年11月3日、韓国日報は「尿素水の品薄現象は世界の主要国のうち韓国だけで深刻化している」とし、その原因について「他国よりディーゼル車の運行量が多い上、原材料の大半を中国に依存しているため、突然の状況変化に対応できなかった」と分析した。

記事によると、ディーゼルモデルが車両全体の40%以上を占める欧州連合(EU)の国でも尿素水不足は深刻化していない。日本や米国などでは乗用車だけでなく貨物車でもディーゼルエンジンの割合が相対的に低いため大きな打撃は受けていない。一方、韓国は尿素水の製造に使われるアンモニアの大半(今年1〜9月基準で97%)を中国から輸入しており、中国の尿素水輸出禁止が「直撃弾」にならざるを得ない環境だという。

尿素水は、アンモニアと二酸化炭素で合成した尿素に純水を混ぜて作った水溶液で、排気ガス中の大気汚染の原因とされるディーゼルエンジンの窒素酸化物(NOx)を低減させる。2015年にEUの排出ガス規制「EURO6」が導入され、自動車メーカーでは尿素水を使用する選択触媒還元脱硝装置(SCR)のディーゼル車への装着が必須となった。韓国では2019年からSCRの装着が義務化されているため、最近発売のディーゼル車は全て尿素水が必要で、不足するとエンジンがかからなくなるなど走行に支障をきたす。また、別の溶液を入れた場合はエンジンやその他の部品が損傷する可能性があるという。

そのため尿素水の供給不足はディーゼル車所有者にとって「悪夢」となっている。特に韓国車メーカーは多くが韓国企業から尿素水の供給を受けており、備蓄量もほぼ底を尽きている。輸入車メーカーは欧州や米国など海外の本社から供給を受けているため、在庫にまだ余裕がある状況だという。

これを見た韓国のネットユーザーからは「無能な文政権」「文大統領の親中の結果がこれ」「米中対立が始まったとき、多くの国が中国依存度を下げるため多角化を進めたが、韓国は中国依存政策ばかりしていたから。それだけ政治の判断が需要だということ」など政府への批判的な声が寄せられている。

また「脱日本だけでなく脱中国もするべきでは?」「尿素水国産化の話は誰もしないね?つまり反日不買運動は政治的な扇動だったということ」「日本の輸出規制のときはあんなに騒いだのに、今回は何も言わないんだな」など政府の日中への対応の違いを指摘する声も多い。

その他「韓国だけではなく、欧州もすぐに深刻化する」「これは尿素水だけの問題じゃない。食料にまで広がれば生存に関わる問題になる」などの声も見られた。(翻訳・編集/堂本)