日本の華字紙・中文導報はこのほど、「日本式防疫は新型コロナの第6波を阻止できるか」との社説を掲載した。以下はその概要。

2020年初めに新型コロナウイルスの流行が始まってから、多くの国の医療システムが崩壊寸前に追い込まれ、ロックダウンや国境封鎖が常態化した。それに対し、日本政府は専門家の判断に基づいた独特の防疫ロジックを守り、強制手段などを講じずに第1波を効果的に抑え込んだ。「日本式防疫」モデルは一時、世界から注目された。

その後、感染拡大の繰り返しやワクチン接種の遅れ、東京五輪開催などにより、日本は今年7、8月に深刻な第5波に見舞われた。全国の新規感染者が2万5000人を超える日もあったが、9月以降、ワクチン接種率の大幅な上昇に伴い感染者数は急減。10月7日から日本の1日の新規感染者は1000人を下回っている。世界の感染状況を見渡すと日本の現状は奇跡とも言え、日本のモデルは再び関心を呼んだ。

感染の急速な減少について日本の専門家であっても意見はまとまっておらず、何が原因なのか不明だが、社会全体のワクチン接種率の高さと国民のマスク着用が目に見える理由と共通認識になっている。

これまで日本は厳密な意味での都市封鎖を行っておらず、断続的に緊急事態宣言を出したり、テレワークを呼び掛けたりしただけだ。政府の防疫措置が適切だったにしても、ある種の幸運だったにしても日本は感染症の激流を突破し、感染対策において有益な経験を積んだことを意味する。

日本の感染状況が静まりつつある中、政府は8日、外国人の入国を徐々に回復させることを始めたが、今回、訪日観光客は含まれていない。ある世論調査では人々が優先処理を希望する政策のトップに「景気回復」が入り、感染状況が緩和されれば民意の関心が「景気回復」に戻るのは理にかなっていることが分かる。日本が国境を徐々に開放して内外の流通を促進することは必然的な流れだ。

だが、世界的に感染の波が逆巻く中で、日本での感染拡大は本当に遠のいたのだろうか。事実は簡単ではなく、第6波はまだ未知に属する。「景気回復」の前提は効果的な防疫であり、政府は現在、対策を急ピッチで打ち出している。

世界には何の理由もない、「寝そべりながら勝つ」方法はなく、防疫はなおさらのことだ。日本が新たに打ち出した対策は苦しみから得た教訓でも、「転ばぬ先のつえ」であっても、政府が努力して「人事を尽くす」一部分なのだ。もし「感染抑制」と「景気回復」の両方を手に入れられたら、岸田内閣の支持率は間違いなく力強い上昇を見せるだろう。(翻訳・編集/野谷)