2021年11月19日、韓国メディア・韓国経済は「世界3位の経済大国・日本が貧しくなっている」とし、日本経済の今を詳しく伝えている。

経済協力開発機構(OECD)によると、1997年を100とした場合の昨年末の給与水準は、日本は90.3で、韓国158、米国122、英国130となる。韓国人の給与が58%上がっているのに対し、日本は10%下がっている。記事は「給料が減ったことで、日本が誇る食い道楽文化も萎縮している」としていえる。日本の所得水準が30年間横ばい状態にあるせいで、外食産業は販売価格を上げることができないが、卸売業者には購入価格を1円でも下げるよう求める。食材を高額で買い入れる外食産業がほとんどないせいで、日本の水産業者は食材の競売で新興国に負けてしまう。高級マグロやズワイガニなどは、所得水準が上がり値段が高くても喜んで買う中国や東南アジアに売ることになると説明している。

また、「給料が上がらないため、日本人は1円でも安い製品を求めている」とし、「1円に命をかける日本消費市場を端的に示しているのが100円ショップの成長だ」とも伝えている。100円ショップは現在、日本のオフライン市場で唯一成長しており、「ダイソー」は世界中に進出しているが、米国ダイソーの価格は1.5ドル(約165円)、中国は10元(約170円)、ベトナムは4万ドン(約193円)、タイは60バーツ(約200円)など、ほぼ100円以上で、100円を下回るのは韓国だけ(1000ウォン=約94円)だという。世界の物価水準比較に用いられる「ビッグマック」1個の価格を見ても、「日本の物価が顕著に低いことが分かる」としている。1990年には370円だったが、現在は390円で、30年間ほぼ値上がりしていない。一方、同じ30年間で、米国では2.27ドルから5.66ドル(2.5倍)、中国は8.5元から22.4元(2.6倍)に値上がりしているという。

記事は「日本の物価が上昇しない30年間で、他国の物価は上昇を続けており、日本の相対的貧困感はさらに拡大している」と強調している。米アップルの最新型iPhoneの価格は、日本人平均給料の45%だが、米国人は給料の25%ほどの価格で購入できる。09年には日本人も給料20%で購入できた。米国と英国のアマゾンドットコムプライム会員の年会費を日本円に換算すると1万3000円と1万2000円だが、日本は4900円だとし、これを「貧しい日本人に配慮したグローバルサービス」だと伝えている。

さらに記事は「上がらない物価が国家競争力の低下も招いた」と述べている。日本のアニメ業界では、人材が中国に流出しているため、世界に認められる作品はもう出ないのではという危機感が高まっているという。日本アニメーター・演出協会によると、日本のアニメーターの54.7%は年収が400万円に届かず、民間企業平均の436万円を大きく下回る。これは協会に加入する大手・中堅会社所属のアニメーターの統計のため、協会に加入していない中小・零細所属のアニメーターの場合は「もっと悲惨だ」としている。中国のアニメ制作会社は、月給50万円以上を提示して、日本のアニメーターを迎え入れているという。

また、どんなにコストが上がっても消費者価格を上げられず、企業も業績悪化に苦しんでいるという。10月現在の企業物価指数は前年同月比8.0%上昇し、1981年以来の上昇幅を記録した。一方、9月の消費者物価指数の上昇率は0.1%だった。9月基準の企業の原資材価格は51%上昇したが、最終完成品価格は2.9%の上昇にとどまった。

記事は「利益が増えなければ賃金が上がらず、賃金が上がらないので消費も増えない悪循環は、昨日今日のことではない。1990年のバブル経済崩壊後から30年間、日本経済はデフレの沼から抜け出せずにいる」と結んでいる。財務省によると、日本の個人消費は2000年以降の20年間で58兆円減少した。日本の年間国内総生産(GDP)の10%を超える規模だという。

この記事に、韓国のネットユーザーからは「個人の生活水準は韓国と同じくらいだと思う。国全体としては韓国など比較にならないほどの大国だ。反日感情のために韓国はいつも日本と比べてるけど、相手はGDP3位の国だよ」「貧しいというより、不安だから節約してるんでしょ。1500年代にアジアを征伐し、20世紀に敗戦しても第二次大戦を起こす枢軸国になったほどの大国なのに、どこが貧しいのか。こういう国はたとえ廃墟になっても数十年のうちにまた立ち上がるよ」「日本人は銀行口座にお金が十分あっても質素に暮らしている。韓国人は借金して外車に乗りホテルのレストランで外食する。経済が借金で回っている時には韓国スタイルで問題なく好況に見えるが、不景気になればどうなるか。日本人は30年前にそれを経験したから、偽の好況にだまされないんだ」「一般市民が質素に暮らし値段の安いものを利用しようとするのはどの国も同じ。日本だけが貧しく暮らしているような、ふざけた記事を書いている」など、「日本を『貧しい国』と書いているが、果たして日本は貧しいのだろうか?」という論調の意見が多く寄せられている。

また、「韓国で高級マグロやズワイガニを食べてる人がどのくらいいる?庶民が苦しいのはどこも同じだよ」「韓国も同じ道を歩いていると思う。胸が痛むな」「ひとごとではない。韓国もそのうちこうなる。不動産バブルで若者は家の購入を諦め、結婚も出産も諦め、どんどん高齢化していくのに年寄りを扶養してくれる子供は少なくなり、経済は破たんする」「給料は上がらないのに物価ばかり上がる韓国よりずっとマシだと思う」など、韓国の状況を憂う声も多く見られた。(翻訳・編集/麻江)