フランス国際放送局ラジオ・フランス・アンテルナショナル(RFI)中国語版は25日、「中国のゼロコロナ政策が出生率の下落を加速させている」との記事を掲載した。

記事は、「これまでロックダウンされた都市はあったが、中国の経済・金融の中心地である上海はその重要性から世界に注目されている」と指摘。外出を禁じられ物資が手に入らない住民らが窓から声を上げたり、親子が引き離されて隔離されたりする様子がネット上で拡散し、その厳しさに改めて世界が驚いているとした。

その上で、フランスのマクロ経済学専門家ミシェル・サンティ氏の指摘として「中国政府が実施しているゼロコロナ政策はすでに起きていた人口減少の流れをさらに加速させている」と説明。医学誌のランセットで過去に「中国の人口は今世紀末までに半減する」と予測されていたことに触れ、「新型コロナのパンデミックにより過去2年間の中国の出生率は大幅に落ち込み、2021年の出生数は1060万人だった。これは1949年以降最低の数字となった。結婚者の数も2019年と比べ12%減少している」と述べた。

記事は、「1980年以降実施された『一人っ子政策』はすでに遺伝子レベルで刻まれており、多くの中国人は各家庭に子どもは1人だけという事実を受け入れている」としたほか、不動産市場の拡大と教育コストの増加がこの意識をより強めているとも指摘。結果として、4人の祖父母に2人の両親、1人の子どもという「4-2-1」となり、祖父母を支える経済的負担なども重なり2人以上の子どもを育てる能力がなくなっていると分析した。

そして、「中国のこうした脆弱(ぜいじゃく)さの原因はコロナによってもたらされたものではなく、中国政府が人口をコントロールしてきた歴史にある」と主張。「現在、中国のあちこちの都市で行われている厳しいロックダウンもそれを証明している。ゼロコロナ政策が中国人の不妊に拍車をかけていることは言うまでもない。一つのコミュニティーあるいは一つのビルで陽性が出たからといって一方的に封鎖すれば結婚する人の数が減るのも当然である」と論じた。(翻訳・編集/北田)