広東省深セン市内で28日、粤港澳大湾区国汽車博覧会(広東・香港・マカオグレーターベイエリア国際モーターショー、以下「GBモーターショー」)が始まった。会期は6月5日まで。昨年に引き続き同イベントの大きな目玉の一つは、自動運転/無人運転技術になるとみられる。

GBモーターショーの公式サイトには「自動運転の時代、風は南方から吹き始める」と題して、他のモーターショーとの違いを「まず無人運転の状況を見なければならない」「その背後には深センにある科学技術がある」などと紹介する文章が掲載されている。

広東省広州市に本社を置く小鵬汽車がGBモーターショーに出展する小鵬G9について「より高性能なチップを搭載して演算能力の集中を実現し、より高度な自動運転とより強力なスマートコックピットをサポート」などと紹介。小鵬G9は小鵬汽車が開発した先進的運転支援システムであるXPILOT 4.0を搭載した最初の量産車という。

また、重慶金康赛力斯汽车は同社が手掛けるハイエンド・スマートカーのブランドであるAITOシリーズに属する車種のAITO M5をGBモーターショーに出展して、スマートカーと自動運転業界の最新の成果を披露するという。AITO M5には中国のIT関連機器製造メーカーの華為技術(ファーウェイ)が手掛けたシステムが搭載されている。

最先端IT技術の応用に熱心な中国では2021年末までに、北京市や上海市、広東省広州市など10都市で、自動運転タクシーの試験導入が始まった。ただ、自動運転車については、問題点も多く存在する。国家スマートコネクテッドカー革新センターと中国汽車工程学会(自動車技術学会)が21年12月に連名で発表した文章によると、中国のスマートコネクテッドーカーには計画を実現し運営するための総合デザインの弱さや、システム構造の不明確さ、産業環境の整備のための体系的設計の不足、ビジネスモデル刷新の不十分さなどの問題があるという。

そのような状況にあって注目されているのが、都市ごとの自動運転導入の方向性を確定する市条例の作成だ。深セン市でも関連条例の作成が進められており、成立すれば中国の都市として初めて自動運転関連を規範化する立法措置になる可能性があるという。

自動運転絡みの法整備で、関連企業が特に注目していることの一つが、安全確保のための人員の同乗が義務付けられるのか、「完全無人運転」が認められるのか、だという。

深セン市は関連条例案として、社会から広く意見を求める「意見募集稿」を発表している。この「意見募集稿」によると、「安全確保員」の配置については、市の関連主管部門が審査や安全評価を行い、安全性が確保されているとして許可されれば、自動運転車に「安全確保員」の同乗なしに自動運転車を走行させることが認められるという。(翻訳・編集/如月隼人)