2022年7月26日、韓国・朝鮮日報は「韓国が“未来を担う産業”と位置づける宇宙航空、人工知能(AI)、バイオ、エネルギー、防衛の5分野の技術競争力で、韓国が中国に追い抜かれた」と伝えた。

記事によると、尹錫悦(ユン・ソンニョル)政権が定めた「未来を担う7大産業」の中韓の技術競争力を分析した結果、上記の5分野で韓国は中国より平均1.2年ほど遅れていることが分かった。差が最も大きい分野は宇宙航空(3.5年)で、防衛(1.7年)、人工知能(0.5年)、エネルギー(0.2年)、バイオ(0.1年)と続いた。韓国が上回っているのは炭素中立対応(環境・気象)とスマート農業で、それぞれ0.9年、2年の差があった。

記事は「中国は先端技術分野で米国から圧力を受けつつも、莫大(ばくだい)なタレントプールと巨大な内需市場、大々的な政府の支援を基に毎年技術力を急成長させている」と説明している。エネルギーとバイオは18年まで韓国の技術力が中国を上回っていた。元韓国大統領府経済科学特別補佐官は「韓国はこれまで先進国の概念設計で生産してきたが、今後は中国から設計図をもらって生産し、再び中国に納品する状況になるかもしれない」と話したという。

科学技術の専門家らは「中国の技術力が向上し市場シェアが拡大している裏で、『中国式標準』が徐々に『世界標準』になっている点に注目しなければらない」と指摘している。代表的なものは、CATLやBYDなど中国のバッテリー企業が拡散させたリン酸鉄リチウムイオン角型バッテリーだという。角型バッテリーは、韓国企業が主力とするパウチ型バッテリーより技術水準が劣るとされているが、中国がエネルギー効率を大きく向上させたことで現在はフォルクスワーゲンやベンツなど多くの企業が採用している。

ある中国専門家は「韓国が技術力で中国に遅れている部分はあるが、応用技術分野での強み、先端新産業分野のテストマーケットとしての競争力をうまく生かし、世界と連携した成長戦略を打ち出さなければならない」と助言したという。

この記事を見た韓国のネットユーザーからは「韓国は目を覚まそう。中国は思っているよりはるかに手強い国だ」「宇宙航空分野の差がたった3.5年?35年ではなくて?そんな悠長なことを言っていたら韓国は後進国に転落する」など警戒する声が上がっている。

また、「これが現実なのに、米中の間で中立外交、実用外交をするべき尹政権は米国だけに求愛している」「規制の多い韓国がこれ以上発展できるはずがない」など現政権への不満の声も。

その他「すべて『追い抜かれた』のではなく、もともと中国が先を行っていた分野」「最初から韓国は追いかける立場だった」と指摘する声や、「劣悪な環境の韓国がここまでやれたなら上出来」と評価する声も見られた。(翻訳・編集/堂本)