広東省海上捜索救助センターは29日、同省陽江市沖合いで2日に発生したクレーン船「福景001」の船体が断裂して沈没した事故について、25人目の遺体を発見したと発表した。行方不明者は1人になった。台風接近のため現場の海は荒れており、「福景001」は投錨(とうびょう)して停泊していた。

「福景001」には30人が乗り組み、洋上風力発電所の建設作業をしていたが、台風3号(アジア名:チャバ)の接近に伴い海が荒れたため、事前に決められていた避難海域で投錨して停泊した。しかし、いかりをつなぐアンカーチェーンが切れて同船は動き出し、その後に船体が二つに断裂して沈没した。

同事故では4人が救出された。救出後の身体状況は安定しているという。現在も1人が行方不明で、当局は捜索を続行する。

同事故について、切れたアンカーチェーンは日本製の古いものだったと紹介されると、中国のネットでは「日本製品はデータを偽装しているから注意が必要」、「責任はすべて日本にある」などの書き込みも発生した。

しかし中国メディアの観察者網は、同船は高い強度が求められる洋上施工用にチェーンを使っていなかったと指摘。さらに中国の船舶業界紙「中国船舶報」は2021年11月に、「国の風力発電補助政策の期限が迫る中で、洋上風力発電プロジェクトは重要な施工団体に入っているが、設備リソース不足や、施工期間が限られているために、やっつけ仕事が多くなっており、安全リスクにさらされている」と報じていたと紹介し、業界内では半年以上も前から安全面の問題が指摘されていたにもかかわらず事故を防止できなかったと論評した。(翻訳・編集/如月隼人)