交通警察から提示を求められたのに、うっかり運転免許証を忘れていたという場合はどうすればいいのだろうか?中国ではそんな時に、スマホを取り出して、「デジタル運転免許証」を提示することができる。中国公安交通管理当局は、新技術を駆使して中国全土で2021年12月10日から、「デジタル運転免許証」発行という新しいサービスを提供しており、現時点でその発行件数は1億4500件に達している。このように「デジタル運転免許証」やQRコードを提示するという便利なサービスを体験する人がますます増えてきている。人民日報が伝えた。

■いつでもどこでも申請可能、発行までわずか数分

遼寧省錦州市で最近、2台の車による接触事故が発生。当事者2人は錦州交通警察のクイック事故処理センターに行って損害賠償・補償の手続きをしたものの、当事者の一人である張さんは運転免許証を携帯していないことに気付いた。

そこで、警察官は張さんにアプリ「交管12123」をダウンロードして、デジタル運転免許証を申請するようアドバイスした。そこで申請をした張さんは、事故の責任認定と保険の賠償・補償などの手続きをスムーズに済ませることができた。「デジタル運転免許証を随時オンラインで申請し、受け取ることができ、とても便利」と張さん。

東南大学法学院の楊潔(ヤン・ジエ)准教授は、「関連の法律規定に基づき、ドライバーは自動車両を運転する際、運転免許証を携帯していなければならない。しかし、実際の生活において携帯するのを忘れたり、紛失、破損したりしてしまったりするケースもとても多い。そんな問題をデジタル運転免許証が解決してくれる」と説明する。

アプリ「交管12123」を通して公安交通管理当局は、「インターネット+交通管理」サービスを打ち出し、デジタル運転免許証の申請、受け取りのほか、ドライバーは試験の予約や、ナンバー選択、運転免許証の再発行といった33種類の手続きをオンラインで行えるようになっている。

公安部交通管理局の李江平(リー・ジアンピン)局長によると、9月末の時点で、中国の自動車両ドライバーは4億9900万人に達している。膨大な情報・データを分析し、演算するために、さらに高いレベルでのシステム研究開発や設備のアップデート、プロセスの調整、各種シーンでの応用が必要となっている。公安部交通管理局の王強(ワン・チアン)副局長によると、「試行地でまず導入し、段階的に拡大させるという原則に沿って、2021年6月1日から天津、成都、蘇州の3都市を試行地として、運転免許証のデジタル化を推進した」のだという。

公安部交通管理科学研究所の劉東波(リウ・ドンボー)副所長によると、「試験的な導入の初期、最も多い時期で1日当たり10万枚以上の写真を審査しなければならなかった。各地の車両管理所の職員は残業しなければならなかったが、市民の待ち時間もとても長かった」という。そのため、公安交通管理当局は、内部の情報システムの写真データの共有ルートをできる限り開通させ、申請・受け取りのプロセス最適化に取り組んだ。2021年9月1日の時点で、北京を含む28都市でデジタル運転免許証が正式に導入され、写真の提出を必要としない申請が70%を占めるようになり、2〜3分で発行されるようになった。

李局長は、「今後、さらに多くの交通管理の手続きがスマホを操作するだけでできるようになり、ドライバーにとってはどんどん便利になるだろう」とした。(提供/人民網日本語版・編集/KN)