独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国版サイトは17日、「米国の外国人留学生が回復も、中国人留学生が激減したのはなぜか?」と題する記事を掲載した。

記事は、米国国際教育研究所(IIE)が14日に発表した「The Open Doors 2022 Report」を引用し、「米国の留学生の数が全面的な反発を見せ、すでに新型コロナの感染拡大以前の水準に近づいていることが明らかになった」と伝えた。同報告は、現在インターンシップや研修を行っている学生も含めた米国の約3000校の学生を調査したものだ。

それによると、2021〜22学年度に米国に留学している大学生の総数は94万8519人で、前学年度の91万4095人から4%近く増加した。このうち新入生は26万1961人で、前学年度(14万5528人)比で80%増という驚異的な伸びを示している。

記事によると、増加した国ではインドが顕著だった。21〜22学年度のインド人留学生の総数は前年比で19%増加し、米国の大学院に通うインド人学生の数は48%増加。現在、インド人留学生の総数は中国人留学生に次いで第2位となっている。また、ドイツ、スペイン、フランスといった西欧諸国やバングラデシュ、パキスタン、コロンビア、ナイジェリアも2桁台の伸びを記録したという。

一方で中国人留学生の数は急激に減少した。20〜21学年度にはすでに留学生の総数が前年比14.8%減となっており、21〜22学年度でも前年比8.6%減少した。記事によると、中国は長年米国に留学生を最も多く送り出してきた国で、19〜20学年度には37万人を超える中国人学生がいた。現在も中国は依然として最大の留学生の出身国で、総数は29万人を超えている。

記事はワシントン・ポストが掲載したIIEの研究・評価・学習部門の責任者であるミルカ・マーテル(Mirka Martel)氏の言葉を引用し、「20年までの10年間は中国からの留学生数は増加していた。新型コロナの影響で中国人留学生が米国に渡航できず、学業を遅らせる選択をする一つの要因になっている可能性がある」と伝えた。

また、日経新聞の記事を引用し、「ビザ発給が中国の学生、特にSTEM分野(科学、技術、工学、数学)に関わる学生の主な懸念事項となってきた。トランプ前大統領は20年に大統領令第10043号に署名したが、一部のSTEM分野の学生が米国留学ビザを取得するのを阻止する狙いがある」と述べた。一方で、同記事に掲載された米国務省領事館でビザサービスを担当するRobert Batchelder氏の言葉として、「この大統領令は“非常に少ない”米国で学びたい中国国民にしか影響していない。中国人留学生のビザ申請手続きは、審査と難易度に関して言えば、世界の他の場所と比べても難しくて複雑というわけではない」と伝えた。同氏によると、21年10月から22年9月までに、米国は約6万5000人の中国人に学生ビザ(F-1ビザ)を発給しているが、これは同時期にインド人に発給された数のおよそ半分だという。

米国際教育サイト「The PIE News」によると、米国務省教育文化局の学術プログラム担当官であるEthan Rosenzweig氏は、「バイデン政権は中国人留学生が歓迎されていることを強調してきた」「米国の大学は引き続き中国人学生を重視し、中国での学生募集を優先する」とし、「高等教育分野で20年の経験を持つ者として、中国もすぐに米国の大学に向けて開放し、米国の大学が直接中国に行って学生を募集できるようになることを期待している」と述べたという。(翻訳・編集/刀禰)