2017年8月3日、韓国映画界の巨匠と呼ばれ世界的にも知られるキム・ギドク監督(56)が、映画の撮影現場で出演女優に暴行を加えるなどした疑いで告訴され、検察の捜査を受けることになった。韓国・東亜日報などが伝えた。

韓国の映画関係者などによると、ソウル中央地検は、キム監督に暴行や強要を受けたとの女優A氏(41)の告訴を受け、事件の捜査に乗り出した。

A氏は2013年公開のキム監督作品「メビウス」で当初主演を務める予定だった。しかし同年3月、撮影現場でキム監督から「感情移入に必要だ」との理由で頬をたたかれるなどの暴行を受けたという。また、当初台本になかったベッドシーンも強要されたとして、結局A氏は映画を降板し、主役の座は別の女優に渡った。

A氏の知人は「映画を降板後、弁護士を訪ねて相談したが、映画界から不利益を受けることなどを恐れて告訴を諦めた」と話す。しかし暴行と侮辱により受けた精神的苦痛は癒えず、A氏は結局女優を辞めることに。そして今年初め、全国映画産業労働組合を訪ねて同件について伝え、キム監督を相手に法的対応へ乗り出すことにしたそうだ。

一方のキム監督側は、「頬をたたいたのは事実だが、暴行シーンの演技指導のためだった」とし、「シナリオにないベッドシーンを強要したことはない」と釈明している。

キム監督は韓国人映画監督として初めてカンヌ、ベルリン、ベネチアの「3大国際映画祭」に招かれた人物で、12年のベネチア国際映画祭では最高賞の金獅子賞を受賞した。

この報道に韓国のネットユーザーから多数のコメントが寄せられているが、「ずいぶん前から『ごみ監督』といううわさが立っていたよね」「確かに彼の映画は正常とは言えない」「他人への迷惑行為を『芸術』という名でラッピングするような人は最悪だ」などキム監督への非難コメントが続出している。

また、4年も経過した後の告訴について「4年もたってから告訴?何だか怪しいにおいがする!」と疑う声も寄せられ、「片方の主張だけ聞いて判断するのはよくない」「映画内容からして同様のシーンがあることは明らかだし、双方の言い分も食い違ってる。だからこれでキム監督だけを批判するのは間違ってる」との意見も。

この他にも韓国映画界などに対し「韓国映画は腐ってる。映画より演劇を見た方がいい」「韓国の監督によくあること。映画に限ったことではない」と警鐘を鳴らすユーザーもいた。(翻訳・編集/松村)