メジャーリーグのエンゼルスに所属する大谷翔平がアメリカン・リーグのMVPを獲得したことが、野球人気が低いと言われる中国でも異例の注目を集めている。

大谷は今シーズン、投手として23試合に登板し、9勝2敗の防御率3.18、156奪三振を記録。打者としては打率2割5分7厘、ホームラン46本、100打点、26盗塁、OPS(出塁率+長打率)0.965の活躍を見せ、記者30人の「満票」でア・リーグ年間MVPに選出された。

中国大手メディアの中国新聞網は20日、大谷の偉業を詳報する記事を掲載。「今シーズンの大谷はマウンドでもバッターボックスでも恐れられる存在で、真の二刀流とはどういう存在なのかということを完璧に証明してみせた」と絶賛した。

記事は、「野球の神様、ベーブ・ルースが1918年に達成した投手で10勝、打者で10ホームランの記録を達成できなかったのに、なぜ大谷が二刀流の筆頭と言えるのか」とし、ベーブ・ルースが二刀流として最もバランスが取れた活躍をしたのが1918年で、投手として13勝7敗、防御率2.22、打者として打率3割、ホームラン11本を記録したことを紹介した。

一方で、「ベーブ・ルースの偉大さに疑いの余地はないが、彼がMVPに選出されたのは打者にほぼ専念した1923年。そのため、大谷は史上初めて、真の意味で二刀流でMVPを受賞した選手と考えられている」と評した。

また、大谷は今シーズン、投手として23試合に先発したものの、勝敗が付かなかった試合が12もあるとし、10勝を達成できなかったのはエンゼルスの援護が不十分だったことが大きいとも指摘。オールスターでは特例として投打での出場を実現させるなど、シーズンを通して「二刀流」の価値を見事に見せつけたとたたえた。

このほかにも「二刀流MVPの第一人者、天才野球選手・大谷翔平」「アジアスポーツ界ナンバーワン? 野球を変えたあの男が満票でMVP」「天才野球選手、大谷翔平がイチローに続きアジア人MVPに」「韓国にはソン・フンミン、日本には大谷翔平。中国のアジアの光はどこに?」など、大小のメディアが大谷の快挙を報じている。

スポーツ番組の司会者でサッカーが専門の劉建宏(リウ・ジエンホン)氏は「MVP受賞はアジア人として初めてではないが、野球選手として初めて『二刀流』でのMVP受賞となった。これは何を意味するのか。サッカーに置き換えてみれば、一人でフォワードを務めながらゴールも守れ、さまざまなポジションを兼任してフルで出場できるということだ。彼の野球界での影響力は、サッカー界のトップであるソン・フンミンにも劣らない。中国サッカーにも彼のような人物が出てきて、ファンを元気づけてほしい」とコメントしている。(翻訳・編集/北田)